時計型ストーブと同時に使い個性の違いを感じる
もう8年くらい前から冬の手前味噌つくりが我が家の年中行事でして、先週末に麹を仕込みました。
去年まではSD01一択ですべて賄っていたのだけど、羽釜と蒸し器をセットで友人からもらったので今年は時計型ストーブを併用し2台体制でお米を蒸しあげました。
毎回20~30Kgのお米を蒸して麹を作るので、せいろに目一杯お米を詰めると外側は蒸し過ぎで柔らかくなっているのに中はお米の心が残っていると言う残念な結果になった事が有るので、今はお米の投入量を7分目くらいに抑えてるのですが、蒸し終わるまでに長い時間が必要だったので2台体制は非常に有難いです。
そして2台同時に使う事でストーブの違いを明確に感じる事が出来ました。
まずは時計型の長所と言えばすぐに水が沸騰する事が真っ先に思い浮かびます。鋼板が薄いので本体が一瞬で暖まり炎が羽釜に直接触れて煙突へ抜けて行くのでアッと言う間に蒸し上げる準備が完了しました。
手前のスペースにヤカンを置けば羽釜の足し湯も同時に沸かせるので、非常に便利。手軽に薪を使って作業をするには時計型が非常に便利だと再確認です。
しかし、便利なばかりでは無く不便な所もしっかりと持ち合わせており特に薪があっという間に燃え尽きてしまう事には閉口しました。 感覚的には常に薪を投入しなければしっかりと燃えないし、フルスロットルでドラフトを発生させ続けないと熾火が消えて炭になってしまいそうでした。
話をまとめると、直ぐにお湯が沸いて道具としては秀逸だけど薪の消費が半端なく多いから長時間の煮物などにはしんどいかと思うのが偽らざる僕の感想です。
そして毎年使い込んでいるSD01にもデメリットがありそれは立ち上がりに時間が掛かると言う事です。なにせ本体重量が250㎏程度有るので点火してもすぐに暖まりません。
質量が多いと言うのはそれだけで暖まりにくく冷めにくいので短時間で昇温させるタスクに不向きなのは致し方ありません。 本体が暖まると、その後水も沸騰してくるので短時間にパッと料理したい場合は時計型の方が便利です。
しかし、今回の様な長時間加熱はSD01が最も得意とする分野なので一度巡行運転に入るまで我慢できれば40~50分に一度薪を投入するだけでほぼ放置できます。
まとめると、昇温まで時間が掛かるけど温度が上がれば長時間一定温度で放置できる。
どちらが優れていると言う話では無く、自分が求める使用環境により便利と感じる道具が変わってくるから状況により使い分ける事が最も合理的かと思いました。手早く料理をするだけだと時計型がとても便利だし、長時間ゆっくり暖房したいのであればSD01が秀逸であるので、タスクにより道具を選ぶ使い手の選択が最も重要ではないかと思った次第です。