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新たなる燃焼方式

 
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新開発への経緯と既存顧客対応

今年の秋は納品が終わってから自由に動ける時間があったので、新しいシステムの開発に取り組んでいました。

忙しくお客様へ納品することも楽しいのですが、同じタスクを繰り返すと言うことを退屈に感じてしまうのでちょうど良いタイミングだと思います。

 

動機や改造のきっかけはメルマガで詳細に述べたのですが、大火力でご使用になられるお客様のストーブを見て使用方法に頼った長寿命作戦は非常に人的感覚に頼る不安定な手法だと感じたのと、ステンレスの材料価格高騰による消耗パーツのご提供価格が上昇しているので、サイクロンの使用を中止してそれに変わる手法をご提案出来ない物かと思案した次第です。

 

現状のお客様へは出力特性をマイルドに変更できる改善をご案内しており、住環境に応じてお試し頂ければと思います。

改善方法は以下の動画を見て頂ければ簡単に実施していただけるのでは無いでしょうか。

 

新たな構造への挑戦

そして熱による摩耗を避けるべく、耐火レンガを使用したヒートライザーの開発をスタートしたのです。

しかし、本体はスチールで作っており必ず熱による膨張が発生するので、直接レンガを本体に組みつけても気密を保てないばかりか最悪レンガを破壊してしまうので、歪みを逃しつつ気密を保たねばならない言う難題に直面したのです。

問題を回避するアイデアは無数に思い浮かびますが、実際に運用して見なければ実態は不明なのでとりあえず一番簡単な方法でテストを行なってみる事にしました。

レンガを構築する形状、カットする湿式カッター、目地の選定、隙間の幅など決定すべき指標は多岐に渡りますが自分の中に経験値が無いので何が最適なのかさっぱり不明です。

とりあえず、作業時点で良いと思う方向に進み振り返って検証すると言う流れになるのですが作業が終盤に差しかかった時に数日前に実施した制作が失敗と判明する事もあり、作業の流れは牛の歩みと同じくらいゆっくりとした物でした。

 

 

そして出来上がった勇姿がこちらになります。

ベースが5年前に作って工場に保管していたKD01の初号機を使っているので外観に変化は全く無いけど、エンジンをスワップしているので出力特性が全く違うはずです。

頼むから狙った方向へ変化して下さい! と神に祈るような気持ちで燃焼実験を行いました。

 

 

焚き付けを燃焼室に入れて点火すると、何の不都合も発生せず静かに燃焼が始まりました。 最初はどの様な性格なのか分からないので、とりあえず目一杯昇温したあとダンパーを絞って巡行運転を行うと過去最高に綺麗な燃焼が継続しました。

 

今まで抱いていた不安が一瞬で消え去り、炎に見惚れてしまった瞬間です。

本当に自分でもバカじゃないのと思うくらい試作や実験を繰り返し、サイクロン燃焼などを作り、市販のストーブも色々見たけど私は新たな燃焼方式が大好きになってしまいました。

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