展示品ストーブの煙突掃除
先週末に新作ストーブの図面を仕上げて、何度も確認作業を行い月曜日に鋼材商社へ注文のメールを送信したので今週は気分に余裕があります。
希望ではさっさと設計を完成させて発注をかければ良いのだけど、全くの新作を作る時は思いがけないミスをしてしまい部品の再手配に2週間を費やすことも普通にあり得るので、かなり慎重に検図を行います。
前回製作したサウナストーブの時は本体の周囲に設置する網目状の鋼材の高さ寸法を、私の勘違いにより必要高さの-50mmで加工してしまい再入荷に2週間必要なんだけど納期は1週間後に迫っていたので納期を優先して網目の上側へ石を受けるリングを追加することで設計寸法に仕上げました。
普通はそんな事にならないんだけど、自分の中で大丈夫だと思う思い込みが大きなミスにつながり痛い目に遭うので今では自分を信用してません。
そして今日は空き時間を利用して夏の暑さが本格的になる前に工場のストーブ掃除を実施。
煙突掃除って操作と性能の答え合わせ的な側面があるので、設計者としては非常に大切な行事です。特に今回はヒートライザーをステンレス鋼から耐火煉瓦へ変更して初めての掃除だったので結果は如何に?
結論から言えば、サラサラの煤が子供のお茶碗1杯程度溜まっていただけで全く問題ありませんでした。 タール状のフレークやヤバそうな可燃物なぞ一切なくて、しっかりと高温燃焼で運用できたと分かる煤でした。
そして、KD01は3日間くらいずっと異常レベルまで昇温させて熱による劣化テストを行いましたが目視する限り内部劣化は検出できません。
そういった訳で、お掃除を行ない至った結論は「改造は大成功」だという事です。
これは実際に見て頂き感じてもらって初めて分かる事なんだけど、自分の認知できる範囲で全くネガティブな要素を検出出来ない程に製品が仕上がってます。
おおよそ10年間、お客様へお届けして経年劣化や操作に対するフィードバックを愚直に繰り返す事で自分の気持ちに嘘のない、自信を持ってお届けできる製品に仕上がりました。
しかしですね、いくら自分が良いと思っても人に伝わらなければ存在しないと同義なのもよく分かっているのです。
今まで自分のこだわりでハイエンドのその先を目指していましたが、ハイエンドに興味を持ってくださるお客様はごく少数で、マジョリティはインパクトのある外観と価格を重視するのでは?と言うのが今現在の仮説。
なので、その仮説を検証すべく新作のクリーンバーンを作っているのだけど、私の仮説が正解であるならば数パターンのデザインをお届けしようと今から形状を考えてます。
今までに無い新たな展開への挑戦の結果がどのようになるのか未知数ながら、例え狙いとは反対の結果になったとしても今が楽しくて仕方ありません。