ヒミエルストーブ

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本体の横にガラス窓を追加できるのでしょうか?

 
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ヒミエルストーブは嘘や偽りなく窓ガラスが曇りにくい設計を取り入れています。

薪がガラスに当たらない様に、また焚き付けの時に上手に昇温させることが出来れば数日間掃除が不要な位ずっとクリアな視界を確保できます。

 

では、本体横にも窓を追加して多方面から炎を鑑賞できないのかな?

その様な要望が生まれるのも良くわかります。

 

そして、一番多いご要望の一つが窓の追加です。

窓は追加出来ません。

 

もう最初に結論を言っちゃいましたが、そう言う事です。

勿論、面倒だからと言って適当な事を言っている訳では有りません。

過去にはKD02モデルでサイドローディングモデルを作ってテストしてみました。

現在の考えは、薪を追加する扉の追加もあまりお勧めしておりません。

何故かと申しますと、遮熱板形状が複雑になるのと本体の放熱表面積が減少してしまうからです。

また、一部設計のやり直しが必要になりその後の実験を数か月実施しなければ製品として出荷する事が出来ないので現実的な改造では無いと思います。

 

サイドに窓を追加する一番のデメリットはガラスがあっという間に曇ってしまい、ガラスを追加した意味を成さないと言う事です。

 

ガラスを追加する理由は炎を楽しむ為なのに、あっという間に真っ黒に煤けてしまっては本末転倒です。

 

ではなぜ正面の窓は曇らないのにサイドの窓が曇るかと言えば、窓が曇らない空気の流れを構造に作り込めないのが理由です。

クリアな視界は微妙なバランスの上に成り立っている

そもそもガラスが曇る理由は煙がガラスに接触する事により起こります。

ではガラスに煙が当たらない様にするにはどうすれば良いかと言えば「外気を吹き付けてあげる」事になります。

 

通常のクリーンバーン機種のガラスが真っ黒に曇ってしまい落胆するのも、ゆっくり燃やそうと思い空気を絞る事で窓ガラスに吹き付けている空気量が減少してしまい、煙がガラスに接触する事で発生してしまうのです。

 

ヒミエルストーブは吸気を絞らずに排気ダンパーで火力調節するので、ガラスに吹き付ける空気が常に必要量を確保されているからずっとクリーンな視界を維持できます。

 

この様な機構を兼ね備えた薪ストーブは僕が調べた限り世界中でウチしか作っていません。

 

KD01は正面ガラスの上下より空気を導入する事でより強力にガラスへ空気を吹き付ける構造を採用しています。

そして上下の空気バランスを保つことが非常に難しく、なんてこと無いように見える空気導入の隙間が、実は何度も実験を行い導かれた最適な寸法なのです。

 

そこへ、サイドに窓を追加したからと言って空気の吹き付け機構を追加してしまえば、せっかく良い感じでバランスを保っているシステムを台無しにしてしまう可能性が非常に大きいのです。

 

上記の理由により、本体横に窓を追加する事は不合理だと言う結論に達しました。

 

物事を合理的に判断する根拠の提示が必要

薪ストーブは思い込みや過去の経験からなんとなく持続されている慣習が多い業界だと製造業の経験が長い僕は感じます。

 

お客様からのご要望に対しての示す私の判断が合理的かどうかの基準は「判断の理由を提示」する事であると思っています。

だからメールでのお問い合わせには、回答と理由をセットで返信する事を心掛けていますし、お客様も疑問点があれば”なぜその様な考え方を選択したのかの根拠”を尋ねてみる事が真贋を見抜く一つの手がかりになるのでは無いでしょうか。

 

 

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