ヒミエルストーブ

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蓄熱ストーブの燃焼テスト

 
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構想する事3年、実際の作業期間2週間で長年の憧れだった蓄熱ストーブを完成させることが出来ました。

鉄のロケットストーブを大きく切り開いてレンガへ蓄熱する方式は今まで見たことが無いのでどの様な性能なのか興味が湧きます。

良くあるクリーンバーン機の外側に石を張り付ける方式では無く、熱い熱気がレンガを加熱するよう3方を大きく開口したのが特徴です。

レンガを積んだことなど人生で1度も無いので、あれこれ悩みながら1段目を作るのに1日を費やし、翌日は3段目まで積み上げた所で間違いに気づき、1からやり直したのも良い思い出でしょうか。

何を忘れていたかと言えば、ダウンフロー回路の設置です。 一旦天井に衝突した熱気は下方向に進路変更して本体後ろにある開口部から煙突に排煙します。写真の中ほどにある開口部から熱気が上に通り抜ける設計。

3段目までは恐々積み上げていたけど、それ以降はなんとなく慣れて来たので積み上げる速度も速くなってきました。蓄熱ストーブの大先輩から特に「目地を揃えちゃ駄目だよ」と教わったのでとにかく目地が重ならない様注意深く積んで行きました。

スタートの時は煙突へ直接煙が流れる様バイパス回路もしっかりと設定。ハンドルを回転させることで排気の流れをコントロールします。

完成一歩手前の写真です。

今回は初めての経験と言う事も有りあまり込み入った設計にせず、シンプルで失敗の無い形に収めました。蓄熱ストーブを作っている友人に聞いたところあまり込み入った設計をすると思いもよらないトラブルに見舞われる事が有るので、状況が許せばシンプルでベーシックな物が良いと教わったから簡素な形でフィニッシュです。

初心者の僕にはこれで十分。

煙突取り出し金具を作り、2重煙突を立てれば堂々の完成。

早速テスト燃焼を行い、先ずは気密確認を行います。

ストーブは暖まるとレンガより鉄の方が伸びるので間に緩衝材を挟み込んで亀裂の発生を抑えているのだけど、隙間が大きかったり目地に亀裂が入ると煙が漏れ出すので大事な確認事項です。

実際に燃やして見ると事前の心配が全くの杞憂であり、あっけない位に勢いよく燃えてくれました。ただし、目地の水分が沢山残っているから煙突から水蒸気が大量に発生したのと燃焼実験の時間が1時間程度だったのでレンガが暖まるところまで加熱する事が出来ませんでした。

次は本体が暖まるまで連続燃焼を行い暖かさの確認を行います。

 

最初は一体どこから手を付けて良いのか全く分からない状態からのスタートでした。実験を終えたら壊す事が前提なので目地材を選ぶことに多くの時間を費やしました。

今回は廃棄するハードルが低く失敗しても水を加えるとやり直しの効く壁土を目地に使いたいと思ったのだけど、誰に聞いてもハッキリしないので自分で土を練り、レンガに塗った後に加熱して壊れないか検証したのも良い経験です。

本当なら土にスサなんかを混ぜ込むとひび割れ防止になるのですが、土を廃棄する場合有機物が混入していると非常に高額になるので今回は土100%で作りました。

 

鉄のストーブを作っている職人である僕にとって左官仕事はかなり高いハードルだったけど、今回の実験は良い勉強になりました。レンガを積み上げて作る蓄熱ストーブって高級品というイメージが有りましたが、まさか自分が所有するなんで思いもしなかったです。

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