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ヒートライザーの温度を測定し摩耗を推測する

 
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耐火レンガを使用したヒートライザーは素材自体が保温する事により理想的な燃焼と強力なドラフトを生み出す事が可能となるので非常に魅力的な素材で有る事は間違い有りません。

 

しかし私の脳裏に一つの疑問点が浮かぶのです。それは「高温すぎて本体に熱が貫通するのでは?」と言う事です。炎の色が反射しているだけかも知れませんが、耐火レンガの表面が赤くなっている様にも見えるし、表面だけじゃ無くて全体が赤くなるまで昇温したとするとヒートライザーのゲージが熱でボロボロに破壊されてしまうかも?

こんな時こそ実測での検証が必要。

 

温度測定

 

 

目一杯薪を燃焼室へ投入して最大火力まで昇温した後に薪を脇に移動してすかさずレンガの温度を測定すると約750度。 結構高温なのね。

薪から発生する木質ガスが綺麗に燃焼できるのもこの高温環境が寄与している事は間違いないでしょう。

そして、すかさずヒートライザーの躯体が入った場所の温度を測定しました。 都合よくそんな場所に計測器を取り付ける場所なんて無いので、今週レストアしたばかりの本体側面にホールソーでサービスホールを2か所開けて準備を行いました。

高温になる場所の寿命を検知する事はとても大切なので、全ての懸念事項が解消されるまで何度でも検査を行いますが、温度測定のプローブが計測するヒートライザー外側のフレーム温度は全く低温であり鉄が熱により錆びてボロボロになる温度では無くて一安心。 最悪ヒートライザーの熱がフレームまで漏れ出し、赤くなるまで昇温している事を覚悟していたので杞憂に終わって本当に良かったです。

 

耐火レンガメーカーの技術者さんに熱による摩耗や劣化を聞いてみた所、最高温度が700度程度であって長期間の連続使用でもなければ問題無いでしょうとの回答だったので素材に対する懸念点は解消されました。

そして燃焼部分の高温がレンガ裏面まで突き抜けて本体を破壊すると言う恐れも無いことが判明したのでOK.

後は、薪などをぶつけて偶然破壊してしまわない様しっかりと保護できるような形状を作れば一旦開発のタスクは全て完了でしょうか。

 

自分一人で思い悩み実験を繰り返すのでは無くて、今回は熱処理炉のエキスパートに適切なアドバイスを頂けたことが開発速度を高める理由であるのは間違い有りません。

 

まとめ

12月に入ってからヒートライザーの改良に取り掛かりました。

ステンレスから変更して一番大きな違いはドラフトの力がとても強くなりコントロールの幅が広がったと感じます。

煙突の長さが6Mを超えるような住宅では逆にドラフトが強すぎるかも知れないのでSD01では吸気も絞って適切な流速のコントロールが必要になるでしょう。

 

炎の流れる速さを見て明らかにドラフト圧が上がっているので、2023年の最終週はドラフト圧力の測定と工場の片づけを行い新年に備えたいと思います。

 

今回の改造は目の付け所が良い所を突いていると思っているので、久しぶりに動画を撮影してyoutubeにアップしたい衝動に駆られてます。

 

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