SD01製作も終盤に
10月初旬から製作に着手したSD01最新版。
やっと残すは塗装とテスト運転まで到達。 今回は途中に納品を2件ほど挟み、その他もろもろのタスクを処理していたので完成までに約1か月費やした。
時間は沢山使ったけど、仕上がりは過去最高に納得の一台。とはいえ、新しいストーブを作るたびに過去最高の仕上がりと自画自賛しているので単なる自己満足なんだけど、自分の心に嘘のない小さな作業を積み重ねて作ったのでこれで不具合が出るのであれば素直に受け入れるだけと思えるくらいやり切った感があります。
1か所だけ製作が難しい所が有るとは言う話では無くて、1ステップごと慎重に積み木を重ね上げる作業を行う必要があるし、不具合を検出できないまま次の工程に進むと修正が出来ない場合が多いから一つだけコツがあるとすれば「焦らずのんびりと作る」くらいでしょうか。
なーんだ、そんな事当たり前じゃないのと思うかも知れないけど
今日中にここまで仕上げなきゃとか、納期が近いので夕方身体は疲れ切っているけど何とか気持ちを奮い立たせて残業を行っても集中力が切れた状態で製作すると多くの場合ミスってしまい翌日に2倍の時間を使って修正する羽目になる事が多い。
でも、気持ちが先走って少しでも前に進めたいと思うセコイ私の心を押さえることが出来ず、翌朝に徒労感を抱えながら後悔ばかりしていたのです。
そういった事を何年も繰り返し、やっと最近になって集中力やテンションが切れたタイミングでサッと道具を置いて翌日に作業を順延出来る様になってきた。
そうすると、翌朝になってやっぱり頑張らなくてよかった、あのまま突き進んでいたらドツボにハマるところだったと感じる事が多々あるので今の感じで丁度良いのかもしれません。
ちなみに上の写真は本体の垂直を2個の下げ振りで出した後に、レーザー墨出し器で煙突の出口を割り出している写真。
煙突の出口って適当に組み付けているわけでは無くて、しっかりと位置出しして精度の高い製品をお届けしようと配慮してます。
製作も終盤に入り、燃焼室内部に本体を保護する遮熱板を取り付けたり耐火レンガを必要寸法にカットして本体に搭載。
耐火煉瓦のカットは初期のころサンダーにダイヤモンドカッターを取り付けフリーハンドでカットしていたけど寸法が綺麗に出ないだけでなくものすごい粉塵が舞い上がるので今は自作の湿式カッターを駆使して部品を作ってます。
単に市販のカッターを使うだけでなく、必要な治具を何種類も準備する事により狙った寸法を何個も再現できるようにしてます。 部品を作るだけじゃなくて、加工する器具も使いやすいよう改良する事で作業性を向上させている。
そしてここが一番大切なんだけど、難しい製作過程を私自身は楽しんでます。
今でも本当にどうしようかと悩む場面に何度も出くわしますが、自分なりに課題の解法を身に着けたので最初はどの様にアプローチすれば良いのか分からない問題もいくつかテストを行い、実物を前に手を動かすことでいい感じに回避できるのが不思議。
そして、問題が起こったプロセスとは別の場面で過去に実施した試作の経験がうまい具合に転用できたりするので物作りって答えのないパズルみたいで本当に面白い。