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SD01の製作

 
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先週千葉県へICを納品した翌日工場に帰ってくると製作途中のSD01の加工に着手。

去年であれば1台納品すると暫くの間はのんびりと自由時間を楽しむ余裕が有り、今の季節なら冬野菜に向けて畑の土つくりを行っていたと思うのですが有難いことに今年は少しだけ繁忙。

ストーブを作るだけじゃなくて、納品や下見、来客対応などを行うと思った以上に製作に充てることが出来る時間が少ないのでストーブ制作に集中できる日はスマホは机の上に置いて手元に集中。

SD01を作るのは半年ぶりですが、一言で言えば作る過程がとても楽しい。

本体内部に耐火レンガを築炉した改良版を出荷するのは2台目で、何度やってもヒートライザーを上手に組み上げるのが難しい。 何が難しいかと言えば、鉄とレンガって収縮率が異なるのでどこかで隙間や緩衝を設けて力を逃がさないと弱い部分が破損します。

そのような状態を回避する方法はいくつかあるんだけど、私が採用した方法はフローティング方式。

レンガと鉄を物理的に接触しないように組み付けてます。

しかし、その様な構造を採用しようと思えばレンガの組み方やレンガ加工機などを自分で考えて作って行かなければならないので、作る前のプランニング段階から課題が山積でした。

そして自分が思いついた方法が実際に機能するかは実証を行うことで実装できるか否かが判明するので、プランニング→試作→実験と1つのタスクを解決するのに1週間もの時間を費やすことも普通にある訳でして、なんとも非効率な方法を嬉々としてやっているのだと自分の馬鹿さ加減に呆れます。

今回は溶接の肉を削る研磨材をいつも使っている茶色いオフセット砥石からジルコニウム研磨材の砥石に変えて作業してみた。

オフセット砥石って30年以上昔からずっと使っているのである意味削り作業と言えばオフセット砥石なんだけど、時代の変化は砥石にも訪れ今は切削スピードや疲労感が格段に少ない道具が登場しています。 良いものの特徴として価格が従来品の何倍もするんだけど、それでも仕上がりや作業速度を考えると十分採用のメリットがある。

特にSD01の正面、平面と曲面が合わさるエッジをオフセット砥石で削ろうと思えば、溶接のギャップに刃先が食い込み、接合面をきれいに仕上げることが出来なかったのだけど、新しい研磨材を使えば自分でも驚くほど楽に、そしてきれいに仕上げることが出来る。

あと、溶接の外観も去年と比べて格段に上達しました。

自分なりにyoutubeやインスタを見てトーチの運び方や電流の調整を試行する事で今までよりも外観が均一なのが嬉しい。

一見すると丸い天板が本体の上に載っているだけなんだけど、実は10年間のノウハウが中に詰まってます。

テストすればわかるんだけど、耐火レンガを搭載したヒートライザーの性能ははっきり言ってヤバいよ。 

大きさや性能など、ある意味私の趣向に振り切った製品なので一般受けしないかも知れませんが大空間を暖めたい要望にはぴったりの機種だと思ってます。

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