ICを千葉県へ納品する
量産初号機のICを千葉県勝浦市にある民泊施設La Piccola Villaへ納品してきました。
今回は川原薪ストーブ本舗さんからご注文を頂き、納品に立ち会って説明のお手伝いです。
ロケットマスヒーターであるヒミエルとは異なる一般的なクリーンバーンを販売するのは実に9年ぶり。初期の頃とは経験も知識も格段に向上したので昔とは違い落ち着いて現地へ向かう事ができました。
既存ストーブと入れ替え
設置場所であるログハウスには約20年使用したインピレット2が設置されていましたが、経年劣化で中身がボロボロになりダンパーやバッフル触媒が機能を失ってしまい、おしゃれなドラム缶ストーブ状態。
実際宿泊されるお客様が、薪を燃やしても暖かくならない、薪の消費量が多いなど問題を抱えていたそうです。
内部パーツが崩落して元々備わっていた炎の経路が消え去り、木を燃やして発生した暖気の多くを煙突へ排出してしまう状態でした。見た目のデザインやブランドがにパワーが有るので私自身このようなストーブに憧れを抱いていましたが、今は真逆の考えにです。
ダンパーを操作するレバーや紐が備わっているので自分好みに操作できる楽しさは否定しません。またデザインやブランドが好きな場合もあるのでお好みでどうぞ。
しかし、私個人の意見としては多額の修理費用を支出して運用、もしくは壊れたら使い捨てることをお考えならOKかもしれないけどなるべくであれば長期間性能を維持できる装置が好みです。
本体の設置はあっという間に完了
ヒミエルを設置する場合は入念な下準備と多くの資材を準備して、めちゃ気合い入れて作業しないと危険だし、準備から予定場所への設置まで約半日を費やします。
しかし、ICは乾燥重量100kg程度なので大人2人で持ち上げ炉台の上に移動すればあっという間に設置が完了。あとは既存の煙突との接続を調整して設置は無事に終了。
設置が完了したら、施主様立会で操作説明に入ります。
以前の機種とは異なり、炎の調整は排気ダンパーで行い吸気は操作しないので誰でも簡単操作。なので説明の多くは本体の操作よりも炎の育て方がメイン。
一気に大きな炎を作り出して熱を本体に溜め込み、そのあとダンパーを絞ると綺麗な2次燃焼が楽しめます。
施主様は、北欧製のストーブの様な綺麗な炎が好みですとお話になられていましたがしっかりと昇温を行い排気を絞ると舶来製の製品と遜色ない炎の演出を楽しむ事ができます。
また、ICの特徴として本体周囲に石を搭載しているので温まるまでに約1時間程度時間を必要とするけど一旦温まれば表面温度が一定の温度、約200度を保ちやわらかな輻射熱を放出。また、ここからが大切なポイントなのだけど炎が消えて熾火になってからも石に蓄熱した熱を1時間〜2時間程度お部屋へ放出。
寒い朝にストーブを焚き、お昼前には太陽が昇るのでストーブを焚くほどではないけど少し暖房が欲しい時などにピッタリ。常に薪を燃やし続けなくても暖かいので薪消費量が減ります。
今シーズン使い倒して、ストーブの個性に慣れて頂き冬季の薪ストーブライフを楽しんでいただければと思います。
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