テストの後にサウナを楽しむ

3時間ほど燃焼実験を行い十分に昇温すると時刻は15時。
このまま放置して帰宅しても良いですが、なんだか勿体ないと思ったので一人工場サウナを楽しむことに。
そもそも、今回の蓄熱ストーブをつくる原点が工場でテントサウナを楽しんだのが始まりなので、ここまで物作りの粒度を上げる事が出来たのが感慨深い。
イベントテントを立て、側面のタープを張り、座面を準備すれば準備万端。
久しぶりの一人サウナだったけど、心地よい蒸気浴を約2時間楽しんでこの日は終了。
今回の蓄熱ストーブは住宅設置とサウナ利用の両方を考えた設計をしています。
そして天板やレンガ積の高さを変化する事で目的の形に仕上げる事にしており、テスト時の天板はとりあえず解放できれば良いかと深く考えずに作りました。

このような感じで天板の開口部に取っ手を取り付け、必要に応じて脱着すれば良いかと考えていたのだけどサウナ利用してみると非常に面倒だという事が分かりました。
天板の開閉で室温と蒸気の調節を行うのだけど、都度手で持ち上げて床置きする作業が超絶面倒で仕方ない。
これが住宅用だと天板を開放する必要が無いのでそのような事を認知する事は無いのですが、利用目的が変化すれば着眼点も同じく変化します。
今まで室内の暖房用途だけに求められる特性を知っていたのだけど、サウナに求められる特性を理解していませんでした。 両者は薪を熱源とする暖房器具だけど求められる出力が全く異なるので、求められる用途から全体を設計しないと満足のゆく結果になりません。
蓄熱ストーブに求められる要件を簡単に言えば、長時間定温運転。
そのために多重被殻構造を採用し、熱を徹底的にレンガへ貯蔵する設計であり世界的に図面などが公開されている。
そしてサウナは室内用と比較して短時間で高温の出力が必要であり、水を内部に掛けて急冷するので温度カーブの上下が急激。 室内利用の設計でサウナストーブを作れば求められる温度まで昇温するのに長ければ10時間の予熱が必要になるので慎重に設計しないと困ったことになります。
そして、私事になるのだけど2024年の秋まで私はサウナが苦手でした。
苦手と言うか、高温に体が耐えられず僅か5分程度で軽い熱中症になってしまい頭痛発生するので我慢して入ると言う感じだったと記憶してます。
しかし、今年に入り生活サイクルを見直して身体に優しい日々を送るにつれ熱中症の症状が出なくなりサウナも楽しめる様になったのです。
恐らくだけど、体調の回復が無ければ今回のサウナストーブ製作は無理だったので物作りの根底には製作者の健康が大切なのだと改めて実感。
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