千葉県からのお客様に教わった大切なこと
長いと思っていた連休もあっという間に後半に突入し、今日から通常営業に復帰です。
今年の連休は温泉施設が併設しているコテージで宿泊したり本当にのんびりとリフレッシュしちゃいました。
お客様へ提供したい価値
平常営業第一日目は、千葉県にて新築をお考えのお客様が奥様の実家が有る関西へ帰省されているタイミングを利用して今日見学にお越し下さいました。
突然お越しになる場合を除き、事前に連絡を下さった場合はパン生地を捏ねたり、食材を準備して実際に使った場面を実感しやすい状況を準備するようにしています。
特にオーブンは単に高温がガーッと上がるんじゃなくて、料理に適した温度が長時間継続できるのを実感してもらうのにパンを焼きます。
初期の頃よく作っていたピザは、中年のおっさんにはチーズが重くて味に飽きちゃったから最近作らなくなりました。
そして、今回も中まで綺麗に火が通ったフランスパンが焼き上がりました。 そして、チキンを挟みチキンサンドに仕上げました。
いくら口頭でオーブンの使い勝手を説明しても百聞は一見に如かずなので、たき付けからの炎の様子や、薪を追加した場合の煙などすべて納得いくまで見学頂いく様に心がけています。
なぜかと言うと、せっかく遠方からお越しになって下さっているのに良いところばかり格好付けて、後からがっかりと言うことになるのが嫌なのでなるべくすべてオープンにしています。 見た物や構造は簡単に真似できるかも知れませんが、僕の行動や考えまで真似できないし、そう言ったソフトの部分が実は見た目より非常に大切だと思っているのでこの姿勢は変わることは有りません。
お客様の負担を軽くしたい
今年に入ってから多くのお客様が見学にお越し下さいました。 そして、皆様と話す中で自分が何を求めて、どのような価値を提供したいのかかなり明確になってきた。
薪ストーブに関して言えば、欲しいと思ってから購入に至るまでの情報は雑誌も含めて沢山有るけれど、導入してからのランニングコストを軽くする事に注力している製品が僕の知る限り本当に少ないと感じます。
そして、僕が届けたい価値とは
薪の燃費が良くて
温度変化が少なく
ユーザーの生活が中心となる道具として使いやすい薪ストーブです
そのような製品をお客様へ届けたいと明快に感じ、また発信するようになってから自分自身の中に有ったに迷いや戸惑いが霧散して前へ歩を進めたくなったのです。
薪ストーブを買ってから20年くらい一緒に生活するのならば、なるべく負担が少ない方が絶対に良いと思うし、そんなストーブが自分の知る限りどこにも売っていなかったから何とか形にしてみた。
過去の自分の経験では見た目も大切だけど、燃費の悪い従来型薪ストーブを使っていた頃は、30分くらいで薪が燃え尽きてしまい仕事が乗ってきた頃に作業が中断するのがとってもストレスだったし大量の薪を準備するのも面倒で仕方なかった。
感覚的には薪ストーブを使っているんじゃ無くて、僕が薪ストーブのお手伝いさん見たいに主客が入れ替わった感じでした。
勿論、薪作りやそれにまつわる作業が趣味なら全く問題ないし何も言うことは無いけれど、僕はなるべくそういった作業時間をミニマムにして、薪ストーブがある生活をマキシマムにしたいと思っているので、ヒミエルストーブが使いやすい。
今でも完成形かどうかなんて分からないけれど、自分の求める性能は超えているし最低限クリアすべく閾値は余裕でクリアしているから胸を張って説明できるようになりました。
そして出会った新たな宿題
残念な事にお客様は家の設計が決まっていたので、縦に長いヒミエルの導入は厳しいことが判明しました。
本体の後ろに煙突が出て、さらに壁からの離隔距離があるから設置場所に制約が有るのは致し方ないと思っていました。
けれども、この話は初めてじゃなくて去年ご相談頂いていたお客様も同じ事をお話になっていたので、1度だけの特殊事例じゃなくて普遍的な話かも知れないと考えていると、旦那様が煙突の出口を本体の横に出来ますか?と言って下さいました。
こんな感じ
形は作ることが出来るけれど、性能は実験をしてみないと分からない・・・しかし1から作るのは非常に時間が掛かる。。と一瞬考えたけれどお客様から要望が有って自分が納得しちゃったタスクは確認してみないと気が済まないので、実験してみますとその場で即答しちゃいました。
こんなレイアウトは常識で凝り固まった僕の頭じゃ思いつかなかったのでおもしろいし、更に発展するとこんな煙突を直接壁から突き出す形状もありじゃ無いかな?
この形状は寒い時期に実験しないと煙逆流の確認が出来ないので来シーズンの宿題にお預けになるけど、まだまだ詰めるべき部分が見つかって面白い。
まとめ
帰宅した後、アイデアが頭に浮かんでいる内に家に早速CADを立ち上げて製図しちゃいました。
最近気づいた僕の強みの1つは設計力だと思います。
こんな事できれば良いなーとかあんな事可能なのかな?と考えたら兎に角プロトタイププロダクトをザックリと作ってPDCAを回して行く。
そして、自分のちっぽけなプライドにしがみつくんじゃ無くて楽しそうだと感じる話に敏感に反応する腰の軽さ。
そんな性格のおかげで、自分一人では絶対に作り出すことが出来ない製品を作ることが出来るようになってきた。
煙突横出しは6月に完成しようと思っていたけど、もっと早く結果が見たいので展示品サンプルを改造してみることに決定しました。
どのような結果になってもブログに顛末はアップするのでこうご期待下さい!