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第2回、KD02の燃焼テスト

 
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前回の実験から放置する事約2か月。やっと今年の新作オーブンなしモデルの燃焼実験を実施しました。

前回は未塗装で鉄板のまま実験を行い、しばらく放置していると微小な錆が発生して来たのでとりあえず塗装だけを施し工場の片隅へ安置していました。

 

煙突の準備

前回の実験記事はこちら

 

ほんとの事を告白すると、この実験ではT管も含めたオール自作の2重煙突接合が上手に収まらずに煙突の下をパンタジャッキで支えていました

また焚き付けを補助するバイパス加工を施す時間もなかったので、草焼きバーナーの火力を借りて焚き付けの補助としていました。

 

記事だけ読めばそこそこ良い感じに運用しているように見せる事も可能だけど、発信内容は嘘でもないけど良いことばかりじゃ無いって事をお伝えしたいです。

 

そして今回、ホンマの2重煙突、バイパスをしっかり接続してお客様へ納品する状態を再現しての実験を行いました。

まさかの点火不良

時間節約のため、燃焼実験はKD01煙突横出しバージョンと同時進行で行いました。

早速焚き付けを行うとなぜか、炎が鎮火するではありませんか(ちょっと焦った)

煙突をバーナーで温めたりしても全く効果が無く炎が小さくなってガラスに水滴が滴りました。

 

何故なんだ??

そう思った刹那、数か月前に空気取り入れ口を閉めている事に気づかず煙が凄く発生したことを思い出したので、本体底を覗いてみるとビンゴ!

空気取り入れ口を閉めていました。

 

その後は順調に炎が大きくなり巡行運転に突入しました。

このストーブの特徴はその大きな燃焼室で、節が有って割れない部分や斧では歯が立たない硬い薪を使うことを想定しています。

この大きさの薪はKD01には入らないので、KD02にはうってつけです。

 

早速投入すると、普通に燃えてくれました。

あまりにも順調なので拍子抜けしちゃいます。

KD02の良い点、悪い点

違和感を感じる部分。

燃焼室が大きいので、扉を開けると熱い熱気がお部屋側へ飛び出す。

通常の薪ストーブだと燃焼室の上にある煙突へ熱気が上昇するけれど、ロケットストーブ構造なので熱気は本体後ろへ吸い込まれ燃焼室内に滞留している熱気が扉を開けると「ムワっと」熱気が扉方向へ立ち込める。

 

構造的な理由で起こる不具合なのでパッと改善方法が思いつきません。今の所この機種の特性と考えています。

 

同じような構造のロケットストーブをyoutubeで見たことがあるけれど、あの動画は良い部分だけを切り取って作っていたのだと自分で再現して気づいた。

このような違和感を感じるポイントを積極的に発信する事の方が、自社の製品をアピールする事より読者にとって有益な情報だと言うことを理解できていないのでしょう。

 

良い点

デカい薪でもじゃんじゃん投入できるので便利。

節のある大きい薪だと約90分~120分放置できるので仕事に没頭しても余裕で運用できる。

 

しかし大きな薪はとろ火ではしっかり燃えずに煙がモクモク発生するから、ある程度ダンパーを開いた状態で運用しなくちゃなりません。

そうするとダンパーを閉めた運用より早く薪が燃え尽きてしまいます。

 

結論を言うと適切な太さの薪を使うのが一番効率的だと思いました。

 

大きな炎が楽しめる大きなガラス窓

自分で作った薪ストーブで過去最高のガラス面積になります。

エアカーテンが十分に効くのか不明な中の試作品だったけど、しっかり透明感を保っているので今の所成功作品と判断しています。

ガラスがクリーンを保てる秘訣をここだけの話、大公開しちゃいますね。

秘密は…

空気の取入れを全く絞らないで運用する事です。

 

そもそもガラスが曇るのは、煙がガラスに接触することが原因です。

よくあるパターンは、薪を長持ちさせようと思って空気を絞る

そうすると、ガラスに向けて吹き付けている空気が少なくなるのと同時に燃焼室は酸欠状態で煙が発生。

結果的にガラスが曇ってしまいます。

 

そもそもエアカーテンすら無い潔い男仕様のストーブもあるから、そこん所は買う前にしっかり調べた方がいいと思います。

 

昔僕が読んだ薪ストーブ雑誌で、超かっこいいデザインとレビューを読んで感動したモデルを実際に購入したオーナーのブログでは

真っ黒に煤けた窓ガラスでボロカスの評価記事を読んだことが有るので

 

すべては本当じゃ無いって事を前提に物事を考えるか、判断基準がしっかりしている人に頼むとかの考えが大切だと思います。

 

まとめ

 

このような実機レビューも作ってみないことには分からない事ばかりなのでいい経験になります。

商品化するかは未知数だけど、薪割の手間が省ける大割をそのまま燃料として使えるので工場の暖房に活躍する予感です。

 

今シーズンのレビューを楽しみにしてください。

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