川原薪ストーブ本舗さま再訪問

 

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今年の7月某日酷暑の中、川原薪ストーブ本舗さまが高知でのお仕事返りにヒミエルストーブへお越し下さいました。その時は未だKD01は鉄板を切っただけの部品状態だったのでSD01で燃焼性能を見学頂きました。

評価に戦々恐々だったんですが、概ね評価を頂き、今後の主力になるKD01に搭載すべき改良点を僕への宿題に大阪へ旅発って行きました。

課題から逃げない

川原さんはプロの目線で、今後販売するに当たり絶対必要だと思われるエアー供給機能を付けるべきだと教えてくれました。

具体的には、1本のレバーで燃焼室へ上下から空気を供給出来る様にする事と外気導入を可能にする事です。外気導入に関しては現状にアタッチメントをつけ足す方なのでハードルはさほど高くありません。

 

しかし、アドバイスを貰った時点の設計は上からだけの空気供給なので、下からの空気供給をどこかにつけ足さなければ駄目なんですがこれが難しい。

外観はシンプルですが、中はぎっしりと詰まっているので、部品が出来上がった段階で追加のエアー通道をどこに作れば良いのか思いつかないのと、吸気経路の断面積がどれだけ必要になるのか参考になる実績が無く、おまけに通常は2本使う空気の調整を僅か1本でコントロールすると言う途方もない難題を前に途方に暮れました。

 

アドバイスを参考程度に、やっぱり無理と決めつけ自己流を貫く事も簡単です。しかし、自分が気付いていないだけで本当は大切な事かも知れない課題にチャレンジすること無く逃げ出すことなんて絶対に出来ません。

とにかく試作品を作って実験して見ないことには、良いも悪いも判断出来ないので自分が合理的だと思った事はどんなに難しくてもとりあえず挑戦して見るのがモットーです。

 

とは言え、無数にある選択肢の中から最適解をスグに導き出せるはずも無く、部品を前に石筆を使って何パターンもブレストしながら牛歩の歩みで、1工程づつ確認しながら製作を進めて行きました。

チャレンジの成果

過去最高に製作時間を掛けて作った薪ストーブの実験をする時は、正に神頼みでした。そして、燃焼実験で確認すると川原さんのアドバイスが本当だと確認出来ました。

いやー大切なアドバイスを難しいと言う言い訳でスルーしなくて良かったです。

レビュー

そして、アドバイスを全てクリアランスしたことをお伝えして、岡山へ設置に向かう道中、再度チェックをして頂けました。7月にアドバイス頂いた課題を中心にチェックして行きましたが、大きな問題点もなくホット胸をなで下ろしました。

 

 

一旦ヒートライザーに蓄熱すると、シングル横引きのあり得ない煙突施工でもほぼ無煙状態を作り出す事が出来る。それだけ燃焼性能が高いと言う事だし、同じ物は他に有りません。

想定を越える所に感動が有る

アドバイスされたことをしっかりこなす。ここまでは想定の範囲です。しかし、教わった事だけじゃ無く自分でもロケットストーブの弱点に気づき改善を施していました。 

それは「バイパス」の追加です。

川原さんもロケットストーブの開発者で有り、唯一の弱点が焚き付けの難しさであると十二分に認識されている中、僕が開発した焚き付けの不安定を回避する機構をレビューして頂きました。

7月まではこの状態でした。バーナーを使って煙突内部を暖める。

しかし、面倒なのとダサいのでこのプランはボツとして代わりに思いついたのがこの「バイパス」です。一見煙突サポートに見えるかも知れませんが焚き付けの時だけ排気を通して立ち上がりの諸問題を解決します。

写真だけ見ると地味な絵面に何の感動もありませんが、高温部分を回避して立ち上がりの時だけ排気を迂回させる、ロケットストーブの弱点を解決出来る画期的な発明なのです。そして、頂いた感想は想定を越えて「凄い」とお褒め頂きました。

 

まとめ

サイクロンチューブやバイパスなど、世間に無い機構を発明して、自分が感じる不満点を消して行く事が楽しいと感じます。市販品のメーカーはコストや手間の関係で絶対に手が出せない高性能を、手作業で試行錯誤しながら追い求めここまで作り込む事が出来る様になりました。

自分では気付いていない技術的に大切な課題を素直に受け止め、品質向上に活かして行く事は物作りの王道だけど、売上に繋がるまで途方も無い回り道になったり、見当外れで無駄に終わることもあるから多くの人は適当な言い訳でごまかしてしまうと思うし、以前の僕も同じだった。

 

しかし、自分勝手な思い込みを一旦脇に置いて、とにかく課題に向き合う姿勢が今の開発力に繋がったのは間違い無いので今後も精進して行きます。勝手な想像だけど、企画だけ自社でして社外で開発と製造を行えば製品の値段は軽く2倍を超えると思います。  

市販品に無い高性能に興味が有る方はどうぞ見学にお越しになって下さい。

 

 

 

 

 

 

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