凄く大切な薪ストーブの燃焼効率と熱効率の話

 

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お客様からのお問い合わせに、どのくらいのお部屋を暖める事が出来ますか?と言う質問が良くあります。

答えは・・・お部屋の気密や断熱性能によって千差万別なので一概にはお答え出来ません。

現代の魔法瓶みたいな高気密高断熱住宅だとそれこそエアコン1台で全館快適だし、かやぶき屋根の古民家などに薪ストーブを入れると住宅自体が煙突みたいな役目を果たして暖気は素早く屋根から屋外へ抜け冷気が外から吹き込んでとっても寒くなります。

 

ですので、使用する住宅の保温、気密性能が違えば出力が同じ製品を使っていても結果が異なるし、樹種や投入する燃料でも変化するのでカタログ値だけを参考には出来ません。

そしてそういった場合に一番参考になるのは、曖昧さが残るけれどプロの経験から導かれる大きさの選定が一番的を得ていると考えます。

燃焼効率と熱効率

薪ストーブのカタログにはもっぱら燃焼効率が何%だの定格出力が6000kcal/hだの書いているけれど今ひとつわかりにくい。

含水率15%の薪1kgの熱量は約17MGとすれば、6000kcal/hの出力を出すには毎時1.47kgの薪が必要になります。

(6000kcal/h=25.12MG  で 1kg:17MG=xkg:25.12MG を計算すればXの値が1.47kg。)

そして燃焼効率とは燃焼からどれだけ熱を取りだしたかの効率で、例えば燃焼効率が80%だとすれば

1時間6000kcal焚くと、MG換算で

25.12*0.8=20.096MGの熱を作り出したことになります。

カタログには燃焼効率や定格出力は記載されているけれど、各社横通しの指標は無いのでおおよその目安でしかありません。

 

そして、一番大切なことは発生した熱をどれだけお部屋の暖房に使うことが出来るかという仕事率(熱効率)の視点ががとても大切なのに、世間で販売されている格好いいストーブには何故か堂々と記載されていません。

 

熱効率のお話

文字ばかりじゃ分かりにくいのでフロー図を書いてみました。

薪を燃やして熱を取り出す。 これを燃焼効率と言う。

その熱をどれだけ仕事(ストーブの場合暖房)に使ったかを熱効率という。

 

そして、世間で販売されている殆どのストーブの熱効率は60%前後と言われています。

何故かと言うと、煙突内部を高温にして空気を軽くして浮力を作る事で空気を吸い込むので、薪を燃焼させて発生した熱エネルギーの何割かは煙突に割かなければしっかり燃えません。

何バーンでもいいけど、薪を燃やして発生した熱が直接煙突から屋外へ排出される構造はどれも一緒。

生産国や大きさや見た目が違っても、燃える原理は煙突内部を熱くして浮力を出すシステムを採用しています。

 

この構造を採用している限り、煙突から熱を排気する構造的な問題を解決することは不可能です。

ロケットマスヒーター方式

そしてヒミエルが採用している方式は先ほど説明した従来型薪ストーブの外側にもう1つ放熱層を設けることにより

発生した熱を直接煙突から排出するのでは無く、放熱層で熱交換をしっかり行ってから煙突に排出する構造になっています。

これにより従来型ストーブと比較して、発生したより多くの熱を仕事に使うことが可能になります。

木酢液対策

発生した熱を極限まで暖房に使うことも可能だけど、そうなると排気中の水蒸気が結露して木酢液が発生して住宅を傷めてしまう可能性があるので熱効率は悪くなりますが排気温度が200度付近を保つ設計になっています。

 

初期の頃は熱効率重視で如何に排気温度を下げるのかに腐心していたけれど、強酸性の木酢液を発生させて住宅を傷めてしまっては本末転倒なので今は本体出口から2重煙突の施工を標準仕様としてお勧めさせて貰っています。

 

まとめ

6000kcal/hで燃焼効率が84%とすればMG換算で20.096MGの熱を発生させます。

しかし熱効率60%とすればせっかく作った熱の6割 12.75MGが暖房に使った熱量になります。

 

けれども、ロケットマスヒーター構造を採用して熱効率を70~80% 中間値で75%とすると

同じ熱量でも15.072MGを暖房に使う事が出来ます。

 

一見僅かな差に見えますが、使っている間の差分を積み重ねると膨大な違いになると考えますし、実物をみれば従来型と全く違うことがすぐに分かると思います。

 

この話は発生した熱をどれだけ仕事に使えるかの話なので、また別の機会に省燃費の記事を書きたいと思います。

 

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