北九州へ納品
7時に門司港へ到着するフェリーは6時にお部屋の明かりが灯りました。
そして窓の外に目を向けると無情にも土砂降りの雨。
お天道様には敵わないので、うまい具合に雨が弱くなるタイミングを狙おうと心を決めて下船しました。
お部屋へ搬入
玄関に入れる事さえできれば、どんなに雨が降っても関係ないので車から玄関まで如何に濡らさず安全に運ぶことが出来るかが勝負の分かれ道。
皮肉にも到着してしばらくの間はすごい雨だったから駐車場の一角を拝借し荷解きをして雨が弱くなるタイミングを見計らいました。
小一時間くらい待って様子を伺っていると、小雨になったタイミングでストーブ移送ミッションを実行に移しました。
小雨がいつまで続くか分からないのでこの間写真を撮影する心の余裕は全くなかったです。
撤収時に撮影した写真がこちら。
軽トラの荷台に角材を置いて、門扉前ポーチとの間にアルミのラダーレールで橋渡しを行い台車で水平移動しました。
こういった上下の荷動きが必要な場面では改造した手動クレーンが大活躍します。
ストーブがヘビー級なのでとにかく安全第一で、かつスムーズに玄関まで運び込みました。
玄関で養生のビニール袋を取り外し上がり框を乗り越えます。
工場をでる前から玄関フローリングの高さ丁度にストーブ下の角材を合わせていたのでスムーズに移動できました。
炉台までは車輪を本体底面に乗せて移動です。
全て工場でシュミレーションしたとおりに仕事が進んで行きました。なんでも段取りが8割と再確認です。
そして炉台の上に乗せて煙突を組み付けて行きました。
本体を覆うラップを開封し
搬送用に分解していた部品を組み付け、ドアのピンに潤滑用の黒煙を塗布します。
煙突は既存ストーブの入れ替えなのでアジャスター部分から更新しました。
室内は養生シートとマットの2段構えで、素足だと力が入らないし足を詰めると怖いので今回新調した上履きの安全靴を履いています。
そして組みあがった写真がこちら。
工場だと小さく感じましたが、家に入れると大きく感じます。
使い方のレクチャー
先ずは設置を心待ちにしてくださっていたオーナー様が点火を行います。
そのあと、しっかりと運用方法を事前に作ったマニュアルを元に説明します。
このしっかりとした使い方を知るかどうかで今後の薪ストーブライフが大きく変わるので十分時間をかけて説明させて頂いてます。
ヒミエルの特徴として、まずは焚き付けから針葉樹等でガツンと温度を上げる事が重要になります。
ここでいきなり大割の薪や広葉樹でくすぶらせた様な運用をしちゃうといつまでも暖かくならないばかりか、煙も発生するのでどのように昇温するのか炎を見て頂き実演します。
そして、焚き付けが熾火になった頃を見計らって追加の薪を投入しオーブンの温度計が150度を超えた辺りで排気ダンパーを絞り巡行運転に突入します。
巡行運転の動画はこちら
まとめ
KD01をお客様へ納品するのは初めてですが、サンプル品を2台作り入念にストレステストを行ったので製品に不安は無かったです。
いつも通りの燃焼を再現出来て本当に良かったです。
お客様も到着する前から楽しみにしていたと奥様が教えて下さり、そのように待っていてくださり本当に感謝の気持ちで一杯になります。
今回の納品で気づいたことが幾つかあって
前例のない薪ストーブをオーダーで作り、自ら納品する。
大量生産とは真逆の手間と時間のかかる非常に非効率なスタイルを私は採用している。
だからこそ誰も進んで真似しません。
しかし、そのスタイルがお客様と密な関係を構築するのに非常に役立っているし、大手とは逆張りのこのスタイルこそが今の僕にフィットしているので今後もブレることなくこのスタイルを貫いて行こうと思います。
そして今シーズン第1回目の納品機会を与えてくださったお客様へは感謝です。
ストーブの前で記念撮影。(ストーブにピントが合ってしまいすみません。)
そして、私の写真も撮影して頂きました。