寝てる間中暖房を継続できるのか?実験してみた。
潔くオーブンをオーブンを撤去して暖房に特化したKD02。
オーブン付きのKD01でも巡行運転まで昇温し大きな薪を入れると最大3時間くらいは暖房できるので大きな燃焼室の必要性を感じていませんでしたが、寒冷地などでは暖房に振り切った需要が多いというお話を聞いたので去年作ってみました。
そして、大きな薪を入れて何時間くらい暖房を継続できるのか?
じつは実験なんかした事が無く、今期はせっせと端材の燃焼に精を出していたのです。
連続暖房5時間
長々と経過を書く前に先ずは結論。
今回暖かさを感じる燃焼時間は5時間くらいでした。
3時間を超える燃焼を維持させようと思うと、投入する薪の部位や樹種で大きく変化するのでこの結果が全てでは無いけど、一応ギリギリ一晩位暖房できそうな予感です。
先ずは焚き付けから巡行運転まで全開で加熱します。
その後大きな薪を投入して隙間に小さな薪を追加してすべてを火だるまにします。 煙が発生してガラスが少し煤けてしまいました。
その後、長時間燃焼実験を思い出したので燃焼室の隙間へみっちりと薪を詰め込みました。
基本的に普通なら2~3分割して丁度よい大きさの薪をそのまま投入するくらいが良いです。
通常使うペットボトルくらいの太さだと火持ちが悪いので、節だらけの部位や、燃焼室に入る大きさなら大きいほど火持ちが良いです。
普通ならこんな目一杯燃焼室へ激太の薪を入れてしまったらまともに燃えることなど不可能、と言うか煙が物凄く発生するからダンパーを全開にしてゴウゴウと燃やさなければならない筈なのに、KD02は静かにゆっくりと燃焼してゆくことが可能です。
煤けていた正面ガラスも、燃焼による熱でススが燃え飛び中がクリアーに見えます。
この状態だと、熾火に輻射熱が猛烈に発生して正面に座っているととても暖かかった。
最初の状態から4時間経過の写真です。 熾火になりましたが本体の蓄熱と熾火からの輻射熱で充分暖かいです。
さらに1時間後、いよいよ熾火が小さくなってきて正面の暖かさも減ってきました。
暖かく無いのは嫌なので一応今回は5時間暖かかったとします。
灰の下には沢山熾火が埋まっているので中央に集め細割を載せると
あっという間に再点火しました。
まとめ
KD02で長時間燃焼を行うには独自の操作方法が必要になります。
(1)
普通なら絶対に割って投入するような大きな薪をそのまま投入。
しかし、1本だけじゃ絶対に燃えないので2本以上を重ねて燃焼。
(2)
燃焼室目一杯の薪が灰になって行く過程で、燃焼状態も大きく変化するので無煙状態をずっとキープするのは無理。
基本的にダンパーを開放気味にして炎を大きくする方が良く燃える。
その2つをうまい事準備すれば5時間も放置できます。
仕事に10時頃セットして、仕事に没頭しても3時ころまで放置出来るのだから非常に便利。
一度この便利さを知ってしまうと、30分に1回薪を追加しなきゃダメな燃費の悪い薪ストーブを使う気持ちが失せてしまいます。
今回の実験で気づいたのは3時間を超えた辺りから暖房を維持する能力を生み出すのはかなりハードルが高いと言うことと、空気を絞って酸欠状態にすることで長時間燃焼を狙う通常の薪ストーブとは異なるヒミエルのアプローチが合理的だと改めて気づきました。
次回は薪の配合をかえてさらに実験してみます。