2020/03/02

Q:なんでヒミエルは燃費が良いって言えるねん?

 

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先週末はリフォーム途中の現場へ室内足場が残っている間に化粧板設置に行ってきました。

この現場には打ち合わせも含め、今回で5回目の訪問になり後は納品と商品説明を残すのみ。

改装前からの状態を知っているのでおしゃれに変化した室内を見て、大工さんの偉大さに気づきます。

室内足場が撤去されると吹き抜けで屋根に近い部分の煙突を接続できないからもう1本つなげた状態で作業を終了しました。

建築士さんの素朴な質問

煙突の設置を終えた僕は何度か会ううちに顔見知りとなった施工会社の建築士の方へ挨拶を行うと伴に、もうすぐ完成が楽しみですね。などと雑談をしました。

 

そこで建築士さんからものすごく的を得た素朴な疑問を頂いたのです。

Q 普通のストーブと何が違うのですか?

A 燃費が良くて、投入した薪が作る熱量をより多く暖房に使うことが出来ます。

 

Q 何でですか?

A えっ、一言で言い表す言葉が思い浮かばない!

燃焼による熱の発生、空気の滞留、加熱時間の3要件が相互に関連しあって効率の良いシステムを作っているのだけど、原理を知らない人にたとえ話で説明するのが超難しい。

 

そこで一旦整理も兼ねて世間一般で販売しているクリーンバーンストーブの燃焼原理から整理してみる事にした。

煙突内部で発生する浮力が全ての根源

まずは基準となるドラフト圧力

汚い絵ですみません。

文章で説明するより絵の方が分かりやすいので簡略化して書いてみました。

薪ストーブは煙突内部が暖められて、暖かくなった空気が上昇する事により負圧を発生させるシステムです。

ざっくりとイメージするならば、換気扇の様に煙突が外気を吸い込むエンジンとなっているのです。

計算式は「煙突効果」で検索するとすぐにヒットします。

 

上記の写真ではダンパーと吸気口伴に全開です。

この状態で20~30paの浮力が出るように煙突をセッティングする事を目指します。

煙突が長すぎれば浮力が大きすぎるのでダンパーを追加しますし、横引きが長くて浮力が小さいのなら90度のT管をキャンセルして45度や30度を使って排気抵抗を低減させます。

ダンパーを絞った場合

(前提条件)

吸気口は全開のまま、ダンパーの開度を変化する事でドラフト圧の変化を測定する。

結果は、ダンパーを絞るにつれてドラフト圧がシビアに変化してゆきました。

数字がドラフト圧で、全開なら25paなのが45度付近になると5paまで急減衰したのです。

この測定から得られる知見は、ダンパーはリニアにドラフト圧を変化させる。

 

燃費を良くしようと思ってダンパーを絞れば燃焼室へ吸い込まれる空気が少なくなって猛烈に煙が発生しました。そりゃそうですよね出口を閉ざしちゃうと燃える物も燃えません。

 

綺麗に燃焼させたければ20pa前後で圧力を保つ必要が有ります。

 

だから、ダンパーの調整が高燃費へ一応の効果を発揮するけれど、インパクトは弱い。

 

空気を絞る

そして、燃費を稼ぐ王道、空気を絞った場合の結果です。

空気を絞っても、直後はドラフト圧に変化は現れません。

何故なら燃焼室内部の温度は熱いままなのでドラフト圧に変化が発生するのはしばらく放置した後だと考えます。

 

そもそもなぜ空気の流れを緩やかにすれば燃費が良くなるのか考える方が考えを整理できるかもしれません。

  1. 木を加熱すれば可燃性ガスが発生する
  2. 可燃性ガスが酸素と反応して燃焼する
  3. ガスと酸素の反応速度を遅くすれば燃焼スピードが遅くなる

要は可燃性ガスと酸素の反応速度を遅くすることが燃焼を遅くする核心だと言う事でしょうか。

確かに空気を絞ると、反応速度を遅くできます。しかし弊害も頭に入れておかなくてはなりません。

空燃比

燃焼は空気と可燃性ガスの比率がエアーリッチの状態が理想的です。

上記写真左は適正量の薪を投入してエアを全開した場合の空燃比を摸式しました。

空気より可燃性ガスが少ないのでしっかりと燃焼します。

 

しかし、左側は空気量が少ないのに可燃性ガスが多いので燃え切らないガスが煙となって煙突からモクモク排出される。若しくはしっかり燃やしていない薪がくすぶって燃焼室の温度がどんどん下がって行く状態を表します。

 

この場合、空気量を一定に考えているけど本当は薪の樹種、太さなども密接に絡んでくるのでプロから調子の良い運用を教えてもらった方が速いと思います。

 

まとめ

今回は字数が多くなるので通常のクリーンバーン機の説明で記事を終えますが、暖められた煙突内部の浮力が全ての核心なので高燃費を実現する手段が少ないのが答えだと考えます。

 

なのでハッキリ主張させてもらいますが、どんなに高性能を唄っている高級品を導入したとしても煙突がヘボいと全く無意味。

 

煙突をしっかりしたメーカーでドラフトが出るように設計すれば時計型薪ストーブでも十分楽しめる。これって、実際に運用している事例を見たことが無いのでいつの日か僕が実験してみたいですね。

 

そして性能を活かすためには、しっかりと高温まで温め、ダンパーでドラフト圧を調節し、空気を絞る。基本を押さえる事がシンプルで効果も大きい。

 

煙突内部の高温が大切と言う事は、せっかく燃焼で作り出した燃焼エネルギーを沢山屋外へ放出している事になります。

放熱面積の違いも有りますが、工場で使っているクリーンバーン機とヒミエルは傍にいて感じる暖かさが全然違います。

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