ヒミエルストーブ

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SD01取っ手方向の変更。

 
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昨日 SD 01をご注文頂いているお客様とオンラインでご希望や こちらが確認しておきたい内容をお伺いしました。

現状では、直接対面でお話するよりも出来る範囲でオンライン打ち合わせする方が安全だし、時間の制約が少なくなるので今後も活用できればと思います。

 

オンラインでの打ち合わせ

僕が質問した内容は煙突設置に関する話や、 部品や本体を納品する日などです。

お客様からのご要望は、 取っ手が横に飛び出していると具合が悪いので取っ手の方向を変えてくれませんかというものでした。

そうなんですよね~

今まで何度か見学者の方に言われた、レバーの飛び出し問題がここにきて顕在化しちゃいました。

お客様の提案では横に飛び出したレバーを90°に曲げることで、取っ手を前方に出すのはどうですかという話だったけども、 単に現在のレバーを曲げただけでは支点からの距離が短く、扉のガスケットをしっかりとリブへ抑える力を出すことが難しいので、 簡単な改造で済む話ではないけども、とにかく挑戦してみようと思い快諾しました。

 

そして今日、 何か良い方法は思いつかないかとあれこれ手を動かしながら部品製作に着手したのです。

最初から構造が分かっているものはいきなり CAD を使って設計することもできるけど、 自分の中に経験がないものはいくら考えてもアイデアは浮かばないのでまずは簡単な模型を作りながらイメージを膨らませて行って少しずつ答えに寄せていくことが遠回りなようだけど実は一番近道です。

今回はてこの原理で扉を本体に押しつける構造を作ろうと思ったけど、 この構造を作ったのは5年ぐらい前が最初で最後なので 全く初めての経験と言っても過言ではありません。

最初に工場に在庫している鋼材を切り、 適当に穴を開けてレバーを作って行きます。
その後工場のサンプル品の取っ手を取り外し、 部品を本体に重ねてフィッティングを確認しておきます。

本体が錆びているのは、梅雨時期の結露が原因なので一般家庭で使用していればこのように錆さびになる事は有りません。

一回の試作でうまくいくことなど無いけども、 現物を目の前にあれこれ手を動かしながらブレストを行うと、できないことやダメなことが明確に分かり進むべき方向性が見えてくるところが好きです。

こういうのをショットガンプロトタイピングと言うんだったかな、 とりあえず沢山間違いを犯してどんどん正解に近づけて行く方法です。

 

そして半日を費やして出来上がった取っ手がこちら。

自分なりには結構いい感じだと思うので、 あとはCADで清書して機械加工で部品を作ろうと思います。

写真を見てお気づきのように本体の正面に取っ手が来るから、 取っ手に木の柄をつけると熱くなって焦げてしまう可能性があるのがとても気になります。

このまま木で作るのかそれとも熱くならないバネで対応するのか、 どちらが良いのかお客様に聞いたところ金属製で対応してほしいとのお返事だったのでバネで対応したいと思います。

 

まとめ

今回は取っ手の改造だったけど、 最初から答えのない課題に対して作業するのは久しぶりで新鮮だった。

今回は作業したらすぐに内容の良し悪しが判断できるけど、 初期の頃にやっていた薪ストーブ開発はテストをするにも1日がかり、 不具合の原因を探すのは月単位だったのでびっくりするくらい時間を浪費しました。

誰も知らない世の中にないものを一から作るというのは、 ある種自分の中に狂気がなければ継続なんて難しいと思う。

売上につながる商品を開発できないまま時間とお金を浪費するのは非常に心理的に苦しかったけど、 今となっては誰もができることではない良い経験だったと思います。

そして扉の改造など自分では気づかない大切な改善点をお客様の方からご提案いただけるのでとてもラッキーです。

 

相談を全てかなえることなど出来ないけど、僕が納得できれば真摯に対応するのでこれからもドシドシ相談を受け付けます。

これが既製品を販売していない、製造販売の強みでしょうか。

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