ヒミエルストーブ

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室内はシングル煙突を使用した方が絶対に良いのでしょうか?

 
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お客様から、室内の煙突をシングルで施工れば煙突から放熱するので暖房効率が上がるのでしょうかとご質問頂きました。

この手の質問は本当に簡単な物理現象なので、じっくり事細かに回答できます。

しかし、細かく言えば言うほど難しくなるし、かといって簡単に言えば伝える事が難しくなると言うジレンマに陥る。

なのでそのようなご希望のお客様へは基本的に、ご自由にどうぞ。と返答する様にしています。

 

僕も含め基本的に人は自分の意見を否定されると強い拒否反応を示すし、自分の意見を強化する事例を無意識に選択するので、何か困ったことにでも出くわさないと説得など不可能だと思ってます。

シングルの不都合

室内をシングルにすれば煙突から暖まるので効率が良い。

一見そのように思えるし、実際石油ストーブではそのような事例が当てはまります。

何故なら石油ストーブは電動ファンで吸排気を行っているので、なるべく煙突から放熱する方が発生した熱を無駄なくお部屋の暖房に使えるのは良くわかります。

 

でもね、薪ストーブは煙突内部が暖まった空気が軽くなった浮力でストーブ本体が負圧になり空気を吸い込むので、煙突が冷めちゃうと空気を良く吸い込まなくなります。

燃焼のピークに達するまでは煙突の差異を感じないかも知れませんが、ピークが過ぎ去り火力が下降線を辿った時にシングル煙突の場合煙突内部が冷めるスピードが速くなり何らかの手立てが必要になります。

 

すべて2重煙突なら強力な換気扇で常に吸引しているとするならば、シングル煙突の施工はとっても小さな換気扇で吸引している状態になります。

そして、シングル施工でとろ火の運転を維持するのは難しいので火力を抑えたとろ火運転が難しくなります。

ここで一旦まとめるとシングル施工のデメリットは

  1. 燃費の悪い状態で運転が必要になる
  2. 煙が冷めるのでシングル部分に煤が大量に付着する。
  3. 煙突内部でも可燃ガスが燃焼しているので、しっかりとした断熱養生が必要になる
  4. 煙道火災が発生したら非常に危険

メリットはわずかに導入費用が安いくらいしか思いつきません。

 

実際に本体出口から1Mをシングルとダブルを入れ替えて測定したことが有りますが煙突内部の温度が約100度も差が出ました。

煙突の浮力は煙突の体積に内部の平均温度を掛けた積が浮力になるので、温度が下がることは致命的にデメリットだと考えています。

 

とは言え、知人の家では大丈夫だの、お店では標準施工だのと言う見解が有るのは承知しています。

顔も合わしたことのない僕の話なんかより、知人の意見の方を信用するのも十分納得できます。

しかし、こればかりは覆す事の出来ない物理現象なので、あとはお好きにどうぞとしか言いようが有りません。

 

 

ヒミエルのスタンス

 

先ずは僕のスタンスを言わせて頂くと、導入後の手間や不満点を全て解消したければ本体出口から全て2重煙突で施工する事を強くお勧めし、2重煙突施工以外では木酢液発生などの不都合が起こるので商談をお断りさせてもらっています。

 

そして、通常のクリーンバーン燃焼はこのようになっています。

そして、このストーブをシングル煙突で覆ってお部屋の暖房に熱を取り出すのがヒミエルの構造になります。

ですので、構造自体がもはやシングル煙突を接続するまでもなくシングル煙突で覆われている状態になっているのです。

 

そしてここからが核心部分になるのですが、たとえ本体から1Mでもシングル煙突を接続すると排気温度が下がって木酢液が多量に発生します。

すべてのユーザー様が木酢液の発生を喜ぶわけでは無く、強酸性の液体は屋根材を痛めるので発生しない事に越したことは無いです。

私は実験を繰り返し排気温度が本体出口1Mの場所で約200度位になって、煙突出口でも木酢液が発生しない温度を維持出来る絶妙な排熱コントロールを行っているのです。

 

こればかりは誰もデータを持ち合わせていないから、データロガーを接続して散々燃焼テストを繰り返した結果、燃焼に関する因果関係を明確にイメージできるようになりました。

 

ロケットストーブでも煙の逆流

1例だけの見解なので間違っていたらすみません。

何十メートル横引きが可能だと言うロケットストーブでも円筒が冷めている間は煙が吸い込まれずに燃焼室入り口から逆流する事が多いです。

こうなる理由は明快で、排気が冷める事により煙突から出て行けなくなるのが理由だからです。

もちろん、ヒートライザーの高さを高くして初期のドラフトが高く発生する様に設計したり、バイパス回路を設けて本体が暖まるまでは煙の回り道を迂回させたり焚き付け時の問題を解決する方法は色々あるけど、原理原則は暖気による浮力が発生しない事には全く事が進まないと言う事を覆すことは出来ないと言う事です。

 

まとめ

ここでは経験則を否定するつもりは全く無くて、自由に施工すれば良いと思っています。

 

ただ、僕の好みは一旦導入したら手間が掛らずに、薪の消費も少ない状況が最もお客様にメリットが有ると考えているので実行しているだけです。

 

室内2M程度をシングルからダブルに施工する価格差は約3万円程度。

そんなのは燃費差であっという間に元が取れるし、排気を絞ることで煙突からの排熱を削減して本体からの放熱を増やす事ができるのでどう考えてもオール2重煙突施工が良いと思っているんですが…

 

ぼくの勘違いなら、どなたか実測データを添えて教えて下さいませんか?

 

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