吸気の予熱

ヒミエルストーブKD01は燃焼性能を高めるため吸気の予熱を行っています。
いくら燃焼室を高温に保っても、冷たい冷気を直接燃焼室へ送り込むより加熱された空気を供給する方が燃焼温度を高く保てるからです。
しかし、クリーンバーン機であれば本体の背面を2重構造にする事で簡単にエアーを予熱できますが、ロケットストーブ構造の為クリーンバーン機と同じ構造を採用する事が出来ず、オリジナルの形で対応しています。
多分だれも作った事のない構造だし、システムとして成り立つのか?
その様な心配を抱えながら試作機を作り、台数を作り上げて行くうちに完成品に近づける事が出来ました。
正面ガラスに向かい上下からエアー供給
先ずは本体底面から空気を吸い込みます。
KD01は外気導入に対応しているので、フランジにダクトを接続して外気を吸い込みます。
実際はもう少し洗練された形状だけど、このような感じでフランジが付いているので任意のダクトを接続します。
吸気口の下は2重構造になっており燃焼室の上下へうまい具合に空気が分散する様隙間を調整しています。
この、上下2か所から良い感じで予熱空気が噴き出すようにコントロールするのは吹き出し口の隙間です。
空気の流れと言うのは抵抗が少ない部分が優先的に流れて行くので、2か所の吹き出し口をバランスさせるために何度も実験を繰り返し最適な寸法を探しました。
なので、単なる隙間や空間にも機能的な意味が有るのです。
勿論ヒミエルストーブをお買い上げ頂き寸分たがわず完コピすれば同じ性能を出せるかも知れませんが、未知の課題を解決する能力までコピーする事は不可能だし、それこそがお客様へ提供する価値だと考えます。
写真の上が扉側になります。
下側から空気が吸い込まれ、写真上側の扉ガラスに向かい燃焼室で加熱された空気が噴き出します。
この燃焼経路を作るのにどれだけ時間を費やしたことやら。
あと、燃焼室の底面は耐火レンガを敷き詰めますが空気吹き出し口から灰がエア経路に落ちます。
初期ロットは掃除機にホースを取り付けて掃除して頂くようにご案内していましたが、掃除の手間を向上させるため今は底板を大きく取り外してお掃除出来る様に改良しています。
そして完成した燃焼室がこちら。
一見単なる黒い鉄板だけど、見えているのは犠牲板で熱による摩耗を見越して燃焼室内部にぶら下げているだけです。
なので、摩耗すれば簡単に脱着交換が可能になります。
内部の遮熱板を2シーズンお使い頂いたお客様の部品が変形したので対策品にグレードアップしました。
熱による変形をリブで抑え込み、炎が流れる最も熱い部分をアングルでカバーしています。
まとめ
この様に、外部より吸気した空気を薪が燃焼した熱により予熱する事で常に加熱された空気を燃焼室へ供給しています。
得られる効果は大きくて一旦暖まれば煙の発生量が劇的に少なく、また空気を絞り込んでも緩やかに燃焼を継続するので驚くほどの高燃費を実現します。
また、上下からガラス面に向かいエアを吹き出す効果としてガラスの曇りが劇的に少ないです。
これは薪ストーブ販売のプロもお話下さいますし、お客様からも良くご感想頂くので間違いないと思っています。
この形状が生み出す性能はちょっとだけ自信が有るので興味のある方は見学頂けますとご納得頂けるかと思います。