サイクロンに代わる渦流燃焼を求めて
久しぶりの開発物語が始まりました。
5年前は全く未経験の中で実験を繰り返し、その中で最適な物を探していましたが現在は薪ストーブに関する経験のストック積むことが出来たので以前よりも実験の方向性を検討する切り口や比較テストを的確に実施できるようになりました。
今回は実現したい方向性がおおよそ決まっているし、実験を行うストーブが3台も手元に有るので後は何が自分の求る物に近づく方法なのか検証するだけ。
とりあえず、蓄熱ストーブに改造したKD02.でサイクロンが真っ赤になるまで沢山燃料を投入して巡行運転した動画がこちらになります。
いやー 赤を通り越して黄色く昇温している姿が美しい。 わたし自身はこの様な状況で運転する時間は短いのですが、高温環境で長時間運用するとサイクロンがボロボロに腐食するのも納得です。
サイクロンの材質をいくら高温に対応した素材へ変更したところでメタルの高温腐食から逃れる事は出来ないと考え、今回は思い切ってサイクロンの使用を止める方向で開発テーマを進めて行ってます。 最終的にはヒートライザー自身もステンレスの使用から陶器系の素材へスイッチしたいと考えているのですが、まず最初に既存ユーザー様へ消耗部品リピート手配のご負担を無くす方策を探して見ました。
ダブルスワール燃焼を求めて
名前は何だか分かりにくいけど、サイクロンを利用せず小さな2個の渦流燃焼を起こして木質ガスと酸素が反応する状態を作りたいと思い実験を開始しました。
最初はどのような材質と形状が良い物かなどと言う基礎的な判断情報を持っていないので、とりあえず思いついたプランを片っ端から実験してみた所予想外に好成績な方法を発見しちゃったのです。
それがこちら、箱型のサイクロン脚の上に耐火レンガを2枚乗せるだけの超簡単仕様。
こんな簡単な形でしっかり燃えてくれたらそんな楽な話はないよ!と思えるくらいシンプルな形状をしていますが実際に燃焼実験をしてみると、驚くほど良い感じで燃えてくれます。
しかし、じっくりと観察する程に今までと燃焼の特性が変化したことに気づきました。
次回は実際に燃焼している状況と、特性の変化をより一層強化して、150度程度の放熱で長時間燃焼する緩やか暖房システムへチューニングする方法をお届けしたいと思います。
乞うご期待。