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サイクロンと耐火レンガの燃焼温度測定と比較考察

 
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年末にサイクロンの運用を停止して、耐火レンガでの運用をご案内してますがヒートライザー内部の部品を交換するだけでどれだけ燃焼温度に違いが発生するのか論理的な裏付けを持ち合わせていませんでした。

そんな時に選択する行動は実測有るのみ

まず結論

話が長くなりそうなので先ずは結論から述べます。

サイクロンチューブを使用すると温度が高くなりすぎて摩耗のループに入ってしまい、耐火レンガを使用すれば良い感じで燃焼してくれます。

燃焼室に1丁の耐火レンガを追加しなくても、とりあえずサイクロンチューブを半平の耐火レンガに交換するだけで効果があるので、強烈な輻射熱が必要な方以外は交換する事をお勧めします。

サイクロンチューブ

サイクロンでの運用を行うとおおよそ700度~800度台まで昇温して連続燃焼します。これってステンレスの熱摩耗が進行してしまう温度領域なんですよね。

運用する温度によって寿命が大きく異なりますが、早い人だと1シーズンちょっとでサイクロンチューブの螺旋が壊れてしまいました。

螺旋の肉厚を従来の1.5倍に増しても熱で摩耗したので、火力が大きい事も理由だけど金属を選択するのは悪手だと再確認。

これがサイクロンチューブの散布図になるのですが、800度付近まで余裕で昇温しちゃうのが困るし余りにも高温になりすぎる事で強烈な輻射熱を発生し刺すような高温を発生させる事も普通でした。

天板との温度差を計測すると、高温になりすぎるとストーブ本体からの放熱が追い付かなくなり煙突へ熱を排出する割合が増えるので高温で有れば良いと言う訳では無いと認識です。

耐火レンガ

写真の下側が本体の扉側、正面になります。

次にサイクロンチューブを取り出して半平の耐火レンガに交換を行い、測定した燃焼温度の散布図をプロットして最小二乗法で近似曲線を作ると500~600度の範囲に入っていました。

この結果から得られる考察は、本体は同じでも耐火レンガを使用する方が低温で運用する事が可能だと言う事です。木質ガスが燃焼するのが450度程度なので、木質ガスをしっかりと燃やしつつ本体の高温によるダメージを最小限に抑える絶妙の温度帯。

途中700度付近まで昇温しているのは意図的に薪を大量に投入して高温の上限を探った結果なので、普段使いしたらもっと平均温度は下がるでしょう。

二つのデータに有意差があるのかT検定を行い母平均の差を検定するとt値が7あったので2つの素材による温度差に違いが有ると判断です。

まとめ

この記事を読んで下さったお客様に於いてはどこかのタイミングでサイクロンチューブから耐火レンガへのスイッチを推奨します。

今までサイクロンチューブが良いと思い込んでいましたが、簡単安価な手法で更に良い状態を作り出す事を発見したのは嬉しくありますが、もし現時点でも無策のままで有ったらと想像するとお腹が痛くなります。

記事を読めば小学生でもわかるくらい簡単な改造話なんだけど、何か違和感を感じなければ現状を変更しようと思う動機も生まれないのですべてが丁度良いタイミグで噛み合いました。

耐火レンガへ変更すると皆さん「ホンワカして柔らかな輻射熱に変わりました」とお話下さるのですが、燃焼温度が100度以上低下して天板の温度も下がるので感覚は間違えていないと確信です。

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Comment

  1. totoro より:

    いつも興味深い記事、ありがとうございます。楽しみに拝見しています。
    サイクロンチューブをレンガにするとメリットが大きいようですが、燃費はいかがでしょうか。(同じ量の薪を燃やしてどちらが長時間燃えているのか)
    元々燃費の良いストーブだと思うのですが、レンガによって更に燃費が良くなるのであれば、最高ですね。(放出する熱量が違うので単純には比較できないのかもしれませんが。)

    あと素人考えで恐縮ですが、以下の様なハイブリッド型は実現困難なのでしょうか。(そもそもメリットがあるのかどうかもわかっていませんが)
    レンガが全ての点でサイクロンを上回っているのであれば不要ですね。
    ①レンガとサイクロンチューブ(長さ半分)を両方設置
    ②簡単なレバー等でレンガとサイクロンチューブを切り替え

    • 西岡聖治 より:

      コメントありがとうございます。

      (燃費について)
      私も含めて改造された皆様、火持がよくなったと言う意見で一致しておりますが感覚的な物であり、提示できる数値を持ち合わせておりませんので断定は難しいです。

      (ハイブリッド型)
      暖房器具に使用するのであれば、レンガの方が最適な温度帯を作り出す事ができるので、部品寿命や単価を考慮に入れた結果、併用はメリットが薄いと考えております。

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