私が設置したストーブから雨漏りが発生

今日は1日中雨が降っているので久しぶりに家でゆっくりと過ごしています。時折雨脚が強くなる空をぼんやりと眺めていると、お客様から掛かってきた1本の電話を思い出しました。
電話の内容は端的に言って「煙突から雨漏りしています」と言う心臓へアイスピックが刺さる様な感触が走るキラーワードでした。
一応平静を保とうと頭の中では考えるけど、無意識に高まる脈拍を抑える事が出来ず思考回路がホイルスピンする感覚は普段感じる事の出来ない経験。そんな事が発生しない様慎重に作業を進めていたと思っていたけど、まさか自分がその様な失態を犯すなんて!
起こってしまった事を嘆いても仕方ないのでお客様へ連絡の上、原因の絞り込みに着手です。
雨漏りの原因
現場で行った施工は煙突と本体を設置し後日、板金屋さんがフラッシングを防水加工をしてくれる段取りでした。
工事が終わった時に撮影した写真がこちらになります。
設置を終えた後とりあえず板金屋さんが来るまで防水テープをフラッシングの四隅に張り付け、ストームカラーへ防水テープを仮で巻き付けて現場を離れ、板金が終了したらブチルテープでストームカラーの水上を施主様がしっかりとコーキング処理して頂く事をお願いして現場を後にしました。
そして漏れてくる場所や、板金屋さんのお仕事などを聞いたところどうしても煙突から雨漏りしているとしか考えられないとの判断に至り、もう僕もこれまでか…と考えていると前提を疑る事が閃いたのです。
それはストームカラーへ防水テープが巻かれているのか?
巻いているのに雨漏りするのであれば即現場へ急行して原因を調査しなくてはゆっくり寝る事も出来ません。お客様へ連絡して写真を送って頂くと。
防水テープを巻くのを忘れていらしたそうです。
原因が分かって良かった~
天板の溶接が割れた交換のついでに防水テープをしっかり巻き付けて今度こそ雨漏りが発生しない施工を確認して現場を後にしました。
今回の経験は非常に興味深い教訓を僕に与えてくれます。
それは、フラッシング施工ではコーキングやブチルゴムで防水を行いますが、経年劣化でヒビが入ると絶対に雨漏りすると言う事です。
今回の現場はテープ防水を忘れていたので雨漏りの原因を目視で判別できたけど、設置後5~10年が経過して雨漏りが発生しても亀裂程度の隙間ではユーザーが目視で原因を探求するのはちょっと困難かと思います。
DIY指数の高いユーザーであれば煙突掃除の度にコーキングを点検する事で雨漏りを防ぐことは十分に可能ですが、自己管理していない、全て工務店に任せている等の状況であれば問題発生時に修理をお願いする事すら困難になりかねません。
フラッシング施工を選択しなくては設置出来ない現場も有るので一概には言えないけれど、フラッシング施工を行うと言う事は継続的な劣化のモニタリングがセットになっていると言う事を忘れてはなりません。
煙突メーカーの選定問題
煙突設置の工法以外にもっと根本的なお話で、メーカー選定しっかりと考えなきゃ困った事になる事例も有るのでついでに紹介します。
薪ストーブの雨漏りを検索していると長野県佐久のサトーさんの記事がヒットしました。詳細はリンクを読んで頂くと分かりますが煙突メーカーの製造不良で45度煙突のカシメ部分から雨が染み込んで雨漏りが発生したそうです。
川原薪ストーブ本舗さんの記事でも同様の症状が紹介されています
上記2つとも何が問題かと言えば煙突の品質です。
煙突のカシメから雨が内部に侵入してくるなんてそんな事あり得ないと思いたいけど、実は普通に起こっているけど認知出来ていない事の方が多いと僕は考えています。
煙突接続部分からの漏水も結構メジャーな問題で、Oリングを取り付けたりコーキングを行ったり様々な対策を見て来たけど経年劣化に抗う事は困難だと僕は判断してます。
まとめ
そして現時点で僕は国産煙突を使うと言う事で漏水対策をクリアランスしてます。樹脂を使って経年劣化に抗う事が出来ないのであれば構造的に漏水しない部品を使用するのが最も合理的と判断してます。
今回のブログは最初は工法の問題、後半は製品品質の問題と雨漏り発生場所に応じた対策が必要であり、これを総合的に判断するには経験値がものを言う世界です。傍目から見れば何の問題も無く長期間使用している様に見えるけれど実は良心的な事業者はその様に経年劣化までを見切った施工を行っています。