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長野県の鳥倉ストーブさんの新工場訪問

 
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9月30日から富山県へ出張し、姫路の工場へ遊びに来てくださった鳥倉ストーブさんが関東出張より帰宅されるタイミングで新規に購入された工場へお邪魔しました。

2年前訪問した時はご自宅前にある作業小屋で製作に勤しんでおられたのですが、その場所は現在農機具小屋になっており新規に購入された倉庫へ製品展示スペースを作られて製造からプロモーションまで一貫して行われています。

工場内部には作りかけの製品が点在しており、内部構造や使用しているマテリアルもわかる訳でして、同じ製作者として私と製品を作りこむアプローチの違いがとても勉強になります。

特に製品の緻密さと申しますか、精緻な作りこみは本当に秀逸。

10年作りこんでいる私が言うのだから間違いありません。

ですので、手作り感の少ない緻密に作り上げたハンドメイドストーブに興味をお持ちの方はアポイントメントを取り実機をみて、私が感じた感動に触れてみると良いでしょう。

きっと製品のすばらしさを実感できると思います。

見た目の精緻さやデザインが尖っているけど、製作者である中村さん自身は課題を感じていらっしゃるようでそれは「提供できる燃焼方式のバリエーションが少ない」そうです。

確かに、基本的な燃焼方式は1つでデザインや利便性のバリエーションを展開されているけどカッコイイデザインが原因で吸気方法やロストルに制約が生じているそうな。

しかし、日々の受注やタスク処理の方が優先順位が高いため、どうしても時間をかけて試作を作り新しいコンセプトを検証する時間が取れないと言うのも納得。

実験と失敗の無限ループに私自身3年以上嵌まり込んでいたので、どれだけ時間を浪費するのか良くわかるし非常に大きな回り道だと理解できるので、興味あるし必要性も感じているけど目の前の注文処理の方が大切なので後回しになる事はすごく理解できる。

その点私は基本的に仕事をたくさん詰め込まず、ゆとりを持ったスケジュール調整を心掛けているので失敗を前提としたものつくりは結構得意。

特に燃焼の方式や蓄熱ストーブの構築など、いったいどこで役に立つのか全く分からない知識を気分の赴くままに蓄積していった結果、いろいろな制約がある中で回避できる引き出しを多く持てるようになりました。

構造上の制約により燃焼性能をうまく発揮できない時には、それを回避できるパターンが幾つかあってレゴブロックの様に最も優先する要素を基準にそのほかのピースを組み合わせて製品を設計します。

一つの要素だけを突出して設計しても、性能は一番低い要素が制約となり狙った結果にならない事も多く、入力に対する結果をコントロールするには多大な経験が必須。

私自身は鳥倉ストーブさんの様に精緻で繊細なものつくりやカッコイイデザインのスキルは持ち合わせていません。

しかし、先ほど記述した技術的な製品設計に関しては非常に得意な分野であり結構自信があります。

そして何が言いたいのかと言えば、すべてを網羅している人間なんていないので、得意な分野を伸ばしてその姿勢に共感できればそれが顧客にとって最善ではないかと考えてます。

自分一人だと周りの中で自分の立ち位置と言うものを認知できませんが、同じストーブビルダーと言う土俵で話し合うことで自分自身の考えを強く認知出来た稀有な機会に感謝です。

鳥倉ストーブさんのHPリンクはこちら

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