ヒミエルストーブ

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競争しない価値提案

 
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今年は年初から「あなたの薪ストーブの売りってなんですか、俺に一言で教えて? 」同じ人にほぼ毎週この質問を頂き、答えに詰まり苦しい思いをしていました。

頭の中で思いつくままに 

  1. デザイン
  2. 炎がよく見える
  3. 価格

などを挙げますが、

「じゃあ、その特徴は世間に有る製品のTOP3位に入っている?顧客があなたの製品を選ぶ理由になる?その特徴が差別化出来るアピールなの?」

もう、何も答える事が出来ませんでした。

レッドオーシャンからの出航

あくまでも個人的な意見です。

薪ストーブの導入って輸入品から私の様な個人ビルダーまで多種多様なプレーヤーが顧客に自社の商品を提案しています。

そして多くのプレーヤーは、炎のキレイさや見た目のデザイン、値段で差別化を図って顧客に価値を訴求してます。 薪ストーブを何台も買う人なんて多くは無いだろうし、私も1ユーザーだったら雑誌や検索の情報を頼りに、なるべく安くて格好の良い薪ストーブを選びたいと考えます。

なので、多くの薪ストーブ販売事業者は顧客が購入に至るまでのフェーズに焦点を当てて広告を打ったり、情報を提供しています。

多くのプレーヤーが数限りある顧客を取り合う構図は正に血みどろのレッドオーシャン。当事者が意図しているか分かりませんが、果てしないブランドや広告、値段競争を繰り広げているフィールドだと思います。

そんな沢山の先行事業者が戦いを繰り広げている海に、若葉マークのヒヨッコである私が繰り出しても旗色が悪いのは自明の理論。

だから、多くの事業者が戦っているポジションを変更して、誰もいない海でのんびりお客さんに価値をお伝え出来ればと思いました。

当たり前の中にある問題解決を考える

薪ストーブだから、薪が必要なのは当然です。そして、ユーザーの使用状況により薪の消費量もばらつくので灯油ストーブの様に比較が難しいアイテムです。

なにが言いたいかと言うと、1台だけの所有なら比較が難しい燃焼方式による薪消費の比較を、自社の完成テストを行う過程で感じる様になりました。

こう言ってしまえばお恥ずかしいのですが、私は薪の準備って本当に面倒だと考えます。

その面倒を何とか解消したいと考えテストを繰り返すうちに今回の省燃費を実現する構造を発見したのです。

今まで燃費が良いと言われるロケットストーブや、通常型の薪ストーブをウンザリするくらい作りましたがどれも自分の中にある省燃費基準を満たす物を作る事が出来ませんでした。

薪の準備が面倒だから、省燃費の性能が欲しい! けれども暖かさは犠牲にするのは嫌だ!そして料理も楽しみたい。

この3つの課題を解決出来れば素晴らしい薪ストーブになるんじゃ無いかと思い誰も考えた事の無い実験を真夏に何度も繰り返したのです。

ブルーオーシャン戦略

暖かさが十分に確保された上で薪の消費量が減れば、ユーザーのランニングコスト削減に繋がります。

新車で買った車も5年も経てば立派な中古車の様に、最初はお洒落に感じる薪ストーブも何シーズンも使い続ければデザインより使い勝手の方が優先されるのでは無いでしょうか。

私の考えが行き着いたブルーオーシャンは、燃料の消費が少なく、ユーザーの使い勝手が良い薪ストーブの販売です。

お洒落なストーブの燃費って1時間に2kgもの薪を燃やしてしまうのですね。 以下参考記事

最大燃焼時間とは「新たな給薪が必要になるまでの時間のことで、給薪した薪が再着火なしで速やかに燃え上がる状態」とある。(ファイヤーサイドのカタログより)
木っ端でなく小割中割程度の薪が速やかに燃え上がるのだから、熾きは少ないながらもある程度広げられるくらいの量が残っている。本体もそこそこに温かくなくてはならない。行為としてはあくまで「薪の追加」であって、焚きつけではないのだ。
これがアンコールは約9時間だといっているのであり、くり返すが、薪を最大燃料容量の18kg入れて燃費運転させてメーカーが出した数値なのだ。
我々はふつう18kgも薪を入れない。だからふつうに焚けば最大燃焼時間が9時間ということは起こらないはず。
3kgのナラを3本9kg入れたとして、最大燃焼時間は半分の4.5時間くらいか?
3kgのナラを2本6kg入れたとして、最大燃焼時間は3時間くらいか?
空気の絞り方次第でもう少し伸びるだろうが、目安としてはだいたい妥当なんじゃないか?

(出展 薪ストーブは燃えているか ) http://is-firewood-burning.com/blog-entry-3328.html

この記事を参考にするなら、暖房を薪で賄うと1シーズン3~6トンの薪が必要です。

それだけの薪を買ったり、自分で準備する労力、保管する場所、薪棚から部屋まで運ぶ労力・・・すべて有形無形のコストが掛かっているのです。

私のロケットストーブは状況により変動しますが巡航運転なら1時間1kgの燃料で十分運転可能です。

世間の市販品と比較して、導入してからの維持費が半分になります!

それが、使い続ける間ずっとお得なんです。 これって強いアピールポイントだと思うのですが。

多くの業者が宣伝する、購入に至るまでの宣伝に焦点を当てるのでは無く、実際にお買い上げ頂いた後の薪にまつわる使い勝手に焦点を当てた製品を開発しました

これって、競争する人が少ないブルーオーシャン戦略そのものじゃ無いでしょうか。

 

要望を実現する開発力

低燃費を実現するには参考になる情報が全く無かったので本当に苦労しました。しかし、高温を作り出す構造を発明した事が課題を解決するブレークスルーになったのです。

発明した構造は模倣を防ぐ為、特許出願を行い技術の安易なパクリを防いでいます。 自分自身勘違いしてはいけないのが、特許出願が凄い訳ではなく、特許で守られる権利範囲に含まれる技術が如何に顧客へ価値を提案出来るかと言う技術が持つ効果に目を向けなければダメだと考えます。

今回私が提供する技術に起因する価値とは、低燃費で十分に暖かい薪ストーブの提案です。

まとめ

現在は「あなたの薪ストーブの売りって何?」と聞かれると自信を持って回答する事ができます。

私が作る薪ストーブは「簡単、便利、おいしい」を提供する他では売っていない薪ストーブです、と!

今まで私自身他の製品との差別化が出来ておらず、胸を張って公言できるアピールポイントを作り出せずにいました。 

新たな技術の発明など一朝一夕には不可能ですし、そこは本業を営みながら結果が分からない未来へ時間と資金を投資する我慢比べの時間をなんとか乗り越える事が出来たので正直ホットしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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