ヒミエルストーブ

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実録、煙突出口の温度測定

 
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従来型薪ストーブは煙突内部を高温に保つ事で浮力を作り、ロケットストーブは煙突から排出される排ガスが低温でも大丈夫、だからロケットストーブは従来型薪ストーブと比べて排気する熱が少なく高性能!

検索でヒットするロケットストーブの情報はおおむねこのように書かれています。

ネットの情報はそう書かれていますが、本当なの?ネットの情報では無くあなたの作ったロケットストーブはどうなのよ?このように質問されると「何も言えねー。」・・・・・

「あなたの薪ストーブの魅力って何?」と聞かれたら「従来型薪ストーブよりも多くの熱を暖房に使う事ができます!。」即答しても 「何の根拠があってそんな事言えるの?」・・・・「何も言えねー。」

確かにネット上の情報が正確だと無意識に仮定した議論をする事が多いけれど、1次情報の再現検証は面倒な事もあり、ほとんど実証する事は有りません。 しかし、今回作ったロケットストーブの性能は自分で出来る範囲で検証したいので確かめてみました。もう「何も言えねー。」は言いたく無い!

薪ストーブの熱効率

(前提条件)今回、熱効率とは高熱源の一部を仕事に使い低熱源に放出する事を言います。暖房器具の場合の仕事はお部屋の暖房でしょうか?

ロケットストーブだけでは比較対象が無いので、従来型薪ストーブのシェーカーズデザインストーブを用意しました。

両方煙突はシングルの4M、煙突の先にエルボを取り付け、燃焼室と、煙突の先のエルボに熱電対K(温度測定子)をセットしてデータを記録。

本当は従来型薪ストーブには2重煙突を使いたかったけれど、準備が間に合わなかったので、とりあえずシングルのデータを取りました。

ロケットストーブの温度測定

先ずはロケットストーブから実験開始、煙突トップに温度計をセット。 そして燃焼室にも温度計をセットして、データの記録ON

今回は燃焼温度の変化が排気温度の変化に作用するのか調査したかったので、小さな薪を意図的に投入して燃焼温度が大きく変化する様に操作しました。

 

とにかく、燃焼温度と排気温度に囲まれた部分が薪ストーブが暖房に使える熱量ってことが重要。

 廃熱の標準偏差が7.75なので排気温度がほぼ一定でしょうか。

従来型薪ストーブの煙突温度測定

では従来型薪ストーブの温度はどうなっているのか? 薪ストーブは煙突が命って情報は沢山ありますが、実際の温度測定データは見たことがありません。

準備が完了したら実験開始です。

 廃熱の平均は124度で標準偏差は45℃

実験から分かること

両方ともシングル煙突だと、従来型薪ストーブの方が煙突から放出される熱はロケットストーブの約2倍でした。

廃熱温度のバラツキもロケットストーブが少ない上に、排出される温度は従来型薪ストーブの1/2です。

それだけ私が作るロケットストーブは熱を無駄にする事無くお部屋を暖める事が出来ると言う事です。

これは、ネットの情報じゃなくて自分の実測値なので胸を張ることができる判断です。

そして、通常型の薪ストーブは煙突の温度低下してしまうと煙だらけでうまく燃えないので、私が作ったロケットストーブの温度まで排気温度を下げることは不可能です。

まとめ

1回だけの実験で全てを語る事は出来ませんが、2つのデータを比較する事で多くの知見を得ることが出来ました。

今回の実験方法は姫路商工会議所経由で、物作り支援センターの相談員の方が来社して下さり、実物を見てアドバイスをして下さいました。 支援員の方と話す間、商工会議所の相談員さんに2台の異なる燃焼方式の薪ストーブが消えない様に薪の追加を依頼しました。

薪を追加した感想を聞いて見た所、丸い方はおき火になっても直ぐに火が付くのに、四角いのはなかなか点火しない!との事でした。

 

ネットの情報じゃ無く自分で測定した1次データって凄く貴重な情報です。 そして、熱効率の良いロケットストーブはオリジナル燃焼方式が有ってこそ成り立ちます。

追記)環境省の情報を調べると熱効率はお部屋の暖房に利用出来た熱量と定義されています。 今回行った弊社の実験は煙突トップで測定場所が異なり、前提条件が異なることをご了承下さい。

 

 

 

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