ヒミエルストーブ

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物作りへのこだわり

 
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私が工場の暖房に薪ストーブを使い始めてから一番面倒に感じたのが薪の継ぎ足しです。 初期の頃の作品は紙を燃やす様にあっという間に薪が燃え尽きて、感覚的には20分おきに薪を追加していた様に記憶しています。

そういった負担感を軽くしたいが為に、薪ストーブ単体で木がゆっくり燃焼してくれる薪ストーブは無い物かと探しましたが、市販されている物は1つしか有りませんでした。

そして、ゆっくり燃焼する薪ストーブの情報を集めようと調べても、炎がキレイ、デザインがお洒落などの情報は簡単にヒットするのに、肝心な燃焼温度や時間の説明を見つける事が出来ませんでした。

私の仕事は産業設備の改善なので、自分が行った作業の可否を顧客に伝えるには、現状と比較して何が良くなったのか具体的に提示する必要があります。

 

なので感覚では無く定量的な証拠を基にプロジェクトを進めて行く方法を薪ストーブの開発にも活かしてみました。

燃焼温度を探る

目指すゴールはゆっくりと一定に燃える薪ストーブです。

現状を改造しても、改造が性能に効いているなんて目で見たって分からないし、樹種により火の大きさも全く違うので当てに出来ません。なので最初は試しに温度計をセットして現状の確認を行いました。

何故温度測定が大切なのかと言うと。

  1. ストーブ内部に発生した高温により空気に浮力が生まれる
  2. 煙突から燃焼ガスが排出されることにより吸気する
  3. 吸気する事により強力に燃焼する。

1~3のサイクルで、最初の基点が装置内部の高温部分なのです。

では、自分のロケットストーブは実際に何度になっているのか?

2次燃焼はどの部分で発生しているのか?

誰も教えてくれないので被覆熱電対とオムロンの温調計とハンディ温度計の2つを購入し、何度も温度測定を行いました。

実際に計測して分かった事

世間一般に常識とされている技術は、嘘では無いけれど燃焼効率向上に改善できるポイントがあると分かりました。

燃焼効率の話では無いですが、以前の私はシングル煙突に新聞紙を巻き付け、巻き付けた新聞紙が焦げ付かないので、煙突の温度が低くて安全と思っていました。

しかし現実は、薪で1000°の燃焼温度を発生しても、シングル煙突に巻き付けた新聞紙は焦げることは無かったです。何を言いたいのかと言うと、理科年表によると新聞紙は290°が発火点なので一般的な薪ストーブでもかなり大きな火を焚かないと新聞紙は燃えないと言う事です。

正確には燃やそうと思っても燃えなかったと言う方が正確です。

高温になれば力強く燃焼し、とろ火になって薪を追加すると追加した薪に熱を奪われて一瞬温度が下がるなど、ロケットストーブの燃焼サイクルをじっくり調べることが出来たので、今後の改善のコンセプトを幾つか思いつきました。

今はロケットストーブの温度測定ですが、時間に余裕ができたら自社のクリーンバーン燃焼機でも温度変化を記録して、ロケットストーブとの比較を行います。

 

まとめ

温度を測定してデータが集まってくると、世間一般に広まっている薪ストーブ燃焼に関する常識って、一体誰が作ったのか不思議に感じるほど、常識から離れたコンセプトばかり思いつきます。自分が求める、ゆっくり燃焼する薪ストーブを求め、データを蓄積すると常識をリジェクトする方が合理的な場面に出くわします。

採取したデータは必ず揺らぐし、薪の投入量により変化して行くのでサンプリングした生データで直線的に判断する事は無く、母平均を区間推定し5%有意確率でt検定を行ったりしています。

昔学習した統計学ですが、実際に使って見ると大変便利な学問だと気付きました。また、今はネットで調べると簡単に検定の方法が分かるのでエクセルであっという間に計算が終了してしまいます。

 

その様に、感覚だけでは無い実際に自分で一つ一つ問題を確認して行く物作りなので進捗は牛の歩みですが、仮説を検証して自分の考案が良い結果に繋がると分かった時がとっても楽しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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