暖房とお料理は求められる機能がちがう
年始早々、家族で餅つきを行いました。
自分たちで作るつき立てのお餅の味は格別なので、この季節になるといつ作ろっか?と家族で予定を立てます。
時計型のメリット
経験者の方にとっては当たり前なんだけど、お餅つきって沢山のお湯を必要としますよね。特にウチで使っている臼は脚まで全て石で出来た超重たい奴だから、ちょっとくらいの湯量で温めてもすぐに冷めちゃいます。
しかし沢山お湯を沸かして、こまめに湯を入れ替えて一旦暖まるとずっと冷めずに使えるので便利なんですが、湯沸かしが大変。
初期の頃はヒミエルストーブの上に寸胴を置いてお湯を沸かしていたんだけど、大量のお湯を沸かすとなると結構な時間を必要とするのでめちゃじれったいく感じます。
そんな時に活躍するのが5千円で買ったホンマの時計型ストーブ。時計型だけでも煮炊きには便利なんだけど羽釜が組み合わさると最強なんですよね。
炎が鍋底をなめる様に衝突した方が昇温速度が速くなるので燃焼室内部に鍋底が飛び出す羽釜をセットして火を付けるとあっという間に沸騰してくれます。
もうヒミエルで大量の湯沸かしするなんてじれったく感じるくらいあっという間に沸騰するので餅つきや麹の仕込みは時計型一択。全てを賄う道具なんて無くて、目的に応じて使い分ける事も大切だと思ってます。
用途によって構造が異なる
蓄熱ビルダーの友人とも意見が一致したのですが、お料理に薪を使う場合は熱が燃焼室に籠って可能な限り調理器具を加熱する様に設計する事が大切だと思ってます。
そして、薪ストーブはお部屋の暖房がお仕事なので発生した熱を本体から放出する様に設計されてます。
だから、カマドって珪藻土レンガや断熱レンガなどを使って外を触っても暖かく無い物も有るくらい熱を内部に閉じ込める事が大切なんです。
もちろん、ドラム缶を切って作ったお手製カマドなんかでも十分目的を達成できるのだけど、薪の消費量を抑えて短時間で調理しようと思えばもう少し工夫が必要になって来ます。
年に数回程度なら、どんなかまどを使っても問題無いだろうけど、毎日の生活に使用するのであれば効率を考えた方が楽なのは間違いない。
このあたりの技術を学ぶには国会図書館のデジタルアーカイブに登録している昭和初期の書籍を読めばとても詳しく解説されています。
私が読んだのは
改良かまど築造の技術 森川規矩 著 第一出版, 1952
農家向き改良かまど : 作り方・扱い方 居関久男 著 博友社, 1958
その他にも検索すれば昔の技術書を読むことが出来るので、興味のある方は読者登録をしてDLしてください。
と言った訳で、私は大量のお湯を使うときは時計型ストーブを愛用していると言うお話でした。