ヒミエルストーブ

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日本で唯一のサウナストーブ

 
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お盆休みは台風が近畿地方を直撃した事も有り外へ出歩く事も無く、日ごろは妻に任せっきりの家事を私が担いあっという間に終了しました。

台風が来る前に、先月から打ち合わせをしていた岡山県中右手地区にある日本で唯一のスウェーデン式サウナのある民泊「久米や」さんへ現地視察に行ってきました。

昨今はサウナブームと言う物が流行しているとは聞いていますが、個人的には銭湯のサウナは温度が高すぎて頭痛がするので正直な所苦手です。なのでブームを遠目で眺める感じなのですが、今回は建築士の方にストーブの燃焼についてレクチャーを依頼されたので先ずは私の工場で蓄熱式ストーブを参考に効率の良い燃焼を実現するポイントをレクチャーしました。

そして今回は彼が設計して民泊の付帯設備として稼働している土蔵を改造したスウェーデン式サウナを視察に行ったのです。

そもそもスウェーデン式サウナとは何ぞや?なのですが家の中で焚火を行い、お部屋を煙で満たしながら建物に蓄熱して、約6時間連続燃焼を行い十分暖まったら2時間程度換気を行い、じんわりと暖まったお部屋に籠って石に水を掛けながらロウリュウを楽しむものだそうです。

話を聞いても1度も見たことが無いので全くイメージが湧きません。

そう言う訳で現地へGO.

日本で唯一というのはお部屋全体を煙で燻して、レンガを積み上げて作ったストーブの内部に敷き詰めたサウナストーンへ水を掛けてロウリュウする施設が他に無いそうです。

半日も薪を燃やして温めたストーブに水を掛けて水蒸気を発生させるのだからお客様は1日1組限定です。

そして民泊なので営業日は年間180日と規制が有るから通年営業している訳ではないのに年間140組お客様が宿泊に来るそうです。

それくらいサウナと民泊の組み合わせが素敵だと言う事です。

サウナにはシャワーも備わっていますが、土蔵の前に湧水を利用した水風呂があるので殆どの人はこのお風呂を利用されます。

中は真っ暗に近くて煙が充満していたので写真を撮影する余裕は無かったですが、土蔵全体がじんわりと暖まっていて僕が想像する銭湯の激熱サウナとは全く異なる快適空間でした。

これは言葉で伝えるのが非常に難しいのだけど、うまく例える物が見当たらなくて、しいて言うなら快適な温室でしょうか?自分の語彙が貧弱なのがもどかしい。

 

ストーブの構造はバッフル付きのクリーンバーンに近くて、本体はレンガを積み上げて、ドアなどの金物は鉄板を立てかけるだけの男前仕様でした。 見学した時は本体が十分に暖まっていたので強力なドラフトが発生していたけど、寒い時の焚き付けは煙が上手く煙突に抜けずに土蔵内部に滞留するそうです。

 

蓄熱型の特徴として、本体が暖まると非常に強力なドラフトが発生するので少々手荒な運転をしても全く問題無く運転できるのだけど煙道が長いと排気抵抗が大きくなるのでスタートが上手くいかずに煙が逆流する事が普通にあります。韓国のオンドルや、メイスンリヒーターなどもヒートベンチが長かったりするとスタートで煙が上手く煙突から抜けないので煙突出口に換気ファンを設置してスタートの補助とすることが多いです。

 

メイスンリヒーターのビルダーも友人に数人いるけれど、メイスンリヒーターをサウナストーブに転用する事例はこの場所以外は見たことが無いので非常に興味深かったです。

 

そして、今回の視察を踏まえ建築士さんが設計する次なるメイスンリヒーターのドア部品や煙突設置工事及びストーブのアドバイスを私が行う事になりました。

鉄で作るヒミエルストーブ以外に、レンガを積み上げて作るメイスンリヒーター製作の技能を習得する事に非常に興味があったのでとても仕上がりを楽しみにしてます。思っているだけじゃ事は前に進まないけど、経験を積む機会の方が私の方へやってきた幸運に感謝。

来年からは1年に1台程度レンガ積のストーブを作って見たいと思っています。

 

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