蓄熱ストーブワークショップのお手伝い
ずいぶん前から取り掛かっているのでいつがスタートなのか忘れちゃったけど、京都府美山町で構築している蓄熱ストーブはヒーターコア部分をプロの左官屋さんが積み上げてくださり出来上がったので施主様と建築士の丸山さん主催で蓄熱層の赤レンガ積ワークショップを開催。
そして微力ながらも私も参加してお手伝いを行いました。
この現場は燃焼の核となるヒーターコアはプロに作ってもらい、熱を貯める部分はワークショップで構築する段取りになってます。
お手伝いと言っても、レンガ積は参加者さんが嬉々として積み上げて行かれるので休憩中にアシストしたり道具の掃除や設営のお手伝いと言った裏方作業がメイン。 いつも一人で寡黙に仕事をすることに慣れているのでたまにはにぎやかな場所でお手伝いするのも楽しい。
とはいえ、僕の仕事である煙突設置工事はしっかりと残っており富山へヒミエルの納品を終えたら京都に行って煙突を取り付けます。
最初に図面を作って準備しているのだけど、土蔵の屋根にチムニーボックスを立ち上げるので数センチのずれは当たり前に発生するしレンガを積み上げるストーブの位置も設計通りに仕上がらない事は事前に見込んでいるので、煙突の芯ずれおよび高さ方向をしっかりと測定。
特に今回は45度で煙突を曲げているから絶対設計図通りに収まらないので距離の大小はアジャスターで吸収するように準備してます。
なので私の関心事はアジャスターで吸収できる範囲にチムニーボックスと煙突のセンターが有るのか否か?
レーザー墨出し器とさしがねで芯ずれを測定するとばっちり煙突が収まることが分かったので一安心。
準備していた煙突部材で設置を終えることが出来ると判明した時点で現場を閉める時間になったので初日は民宿へチェックインして翌日に備えました。
有ってはならない光景に遭遇
宿でお風呂に入り、晩御飯を頂いた後に自室へ帰ってその日測定した煙突の取り合いを検証している時にふと造作途中のチムニーボックスの光景が頭の中をよぎりました。
チムニーボックスを確認できる場所は薄暗く、懐中電灯を持っていなかったので詳細に観察できなかったけど何だか妙な違和感を感じたのです。
そして翌朝、ワークショップが始まる前に現場へ一番乗りで違和感の原因を確認すると
固定金具の下地に必要な合板が入っていません。
風の噂でそんな現場が世の中に存在すると聞いていたけど、噂は本当でした。
現場の造作工事が終わったのでどうぞ煙突の設置に来てくださいと指示されて現場へ入っていたら呆然としたでしょう。
工務店さんから応援大工さんへ連絡の伝達がうまくいっていないのか単に図面を読んでいないのか理由は分からないけど、とにかくケイカル板だけで作ったチムニーボックスでは煙突設置工事が出来ないので、設計士に事情を説明して工事をやり直してもらう事で話がまとまりました。
焦って現場へ煙突設置工事に入らなくてよかった~
ワークショップにお手伝いに来て本当にラッキー
俺ってやっぱり運が有るよね!と謎のテンションでその後は元気にお手伝いを行い午後4時の解散まで気分よく過ごすことが出来ました。
まとめ
今回は関西圏、とはいえ車で3時間の現場だったので偶然合板が入っていない事を検出できたけど、工事当日遠隔地の現場でこれを見つけると一気に脱力しちゃうと思う。
どこまで準備すれば良いのか分からないけど、今後はこんな事もある事を想定して予備の鋼材を準備しておくことにします。
レンガ積自体は久しぶりの作業でしたが、プロの左官屋さんが優しく手順を教えてくださり多くの事を学べたので非常に有意義な時間を過ごすことが出来ました。