新作の燃焼テスト
今月中ころから開始した新作の蓄熱ストーブは塗装を終えて無事に燃焼テストまで到達出来ました。
燃焼テストで耐熱塗料の焼き付けを行い、冷めた後に金網部分へ石を詰めて製品の形に仕上げます。
7月は富山への納品と京都府美山へ蓄熱ストーブの煙突施工などを行い、隙間時間を利用して新作制作を完成させたので納得のゆく時間を過ごせました。
ストーブに関する感想を先に言えば、燃焼性能は秀逸に仕上がってます。
ガラスは薪の組み方を気遣えば驚くほど曇りが少ないです。
よくできたクリーンバーン機の様に揺らめく炎から強力な燃焼までコントロール可能な幅が広く、操作は簡単。
熱による摩耗部品は交換できる設計。
そのほかメンテナンスも考慮に入れた設計を行っているので、導入してからも長期間愛用して頂ける事を目指して開発しました。
上からの点火でストレスのないスタート。
強力にゴーッと燃えるように吸気口を設定しているので、乾燥薪を使用すれば簡単に燃焼がスタートします。
意図的に大きな炎を発生しても窓ガラスが曇る事はありません。
燃焼室で処理できる容量を超えた薪や、ベニヤ板を投入すれば必要な空気量が追い付かず煙が発生するけど通常の運用ではクリーン燃焼を継続
朝から4時間燃焼したガラス窓がこちらになります。
他にも勢いよく燃焼している途中に給気口を遮断すれば火が消える動画はこちら。吸気口の場所が小さいにもかかわらず空気を確実に遮断できる方法を悩んだのも良い思い出。
10年前クリーンバーン機を作っていた時は今回の様な性能を作り出すことが出来ませんでした。
当時と比較して多くの経験を積んだ結果自分の中で押さえるべき方法論を導くだけでなく実装する事も出来る様になりました。
今までヒミエル一択だったけど、クリーンバーン機もシンプルで良い面があると再確認。
ただし、1点だけどうしてもヒミエルが絶対的に秀逸な部分が有ると感じた機能が有るのも事実。それは発生した熱をより沢山お部屋へ放熱出来る事。
今回作ったクリーンバーン機の燃焼性能は本当に秀逸です。しかし最も高温になる部分の直後に煙突が有るためせっかく発生した高温ガスの多くを煙突から排出している事実は避けられません。ヒミエルだと煙突表面温度は50度程度なので素手で触る事が可能だけど、クリーンバーン機は高温のため触ることが出来ません。
それだけ多くの熱を排出しているのです。
しかし、シンプルな構造、デザインの自由度が高い、価格を抑えてご提供できるなどメリットも多いのでお客様のお好みで選んでいただければよいと思います。
製作者バイアスが掛かっている事を認識しているけど、秀逸な出来栄えに安堵。