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なぜ薪ストーブは燃えるのでしょうか?

 
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煙突内部を暖まった空気が上昇して行くからです。(煙突効果)

従来型薪ストーブの原理

最初に結論:煙突内部が暖かく無ければ、ストーブは空気を吸い込まないと言う事です。

簡単に例えると

消防車が浮力で、大きさは煙突内部の平均気温で決定されます。

大きな炎で、大きな浮力が発生し消防車が上昇する事によりストーブの外にある空気を牽引します。

なので、消防車が小さければ、いくら空気を入れようと思っても入って行きません。

何故なら、薪ストーブは煙突に吸引されて動く燃焼器具だからです。

では下の写真の用に炎が小さくなるとどうなるのでしょうか

消防車の牽引力が弱くなって、空気の量が少なくなり、実際の運用では煙が大量に発生したりします。

本体に蓄熱していれば再点火は容易ですが、冷めてしまうと小割の薪を投入という事になるでしょうか。

このような前提条件をふまえ、温度と時間の特性をグラフにするとこうなります

よく見る、時間と温度の特性図で、温度がある閾値を超えれば暖房に使い切れず排出されてロスが発生します。

しかし、よく見るとZ軸が追加されている事にお気づきでしょうか?

前述の消防車の例えをふまえ、煙突管内の温度とフローは1次関数の関係があります。

これを簡略に表記してみました。

温度が高ければフローが多く、温度が低ければフローが少ない。

そしてXYZ軸を立体で表すと・・・・ PCでつくる技能は持ち合わせていないので紙粘土で作って見ました

正面から見ると、グラフと同一に見えますが

上から見るとこのようになります

平均変化率を積分して体積を計算すれば良いのですが、面倒なのでイメージだけですみません。

今まで見たことのある資料は、時間と温度の特性ばかり論じていましたが、実は温度とフローの制御がとっても大切なのです。

薪ストーブの核心と限界点

前述の通り、煙突管内が冷えてしまうと空気が吸い込まれず燃焼サイクルが失速してしまいます。

なので、温度カーブの谷が煙突トップの温度で約130度、内部の平均温度が200~300度以下に下げる事が出来ません。

(温度レンジがずれていたら済みません)

フローの制御が燃焼時間を延ばすカギなので、電子制御やバイメタルで制御しても、全く放置するよりは全然マシですが

結局煙突から屋外へ燃焼により発生した熱の3~4割を放出してしまうのです。(触媒無しモデル)

簡単な例えに言い換えると

煙突に入っている消防車はある一定の大きさを保ち続けなければならない。

これは、何十万円もする舶来品から、ホムセンで売っているブリキストーブ全てに共通する核心です。

Photo credit: Ed Suominen via Visual Hunt / CC BY-NC

見た目は違っても原理は全て同一です。

まとめ

薪ストーブの原理を自分の文脈で書いて見ました。

デザインや価格を気にせずに、作動原理に着目すると、煙突内部の保温が一番大切なのが分かるかと思います。

煙突がシングルだと、煙突を上昇する間に消防車が小さくなるので、大きな炎で炊き続けなければならないのです。

これが、シングル煙突だと燃費が悪くなると言われる理由です。

そして、薪ストーブを知らない人が一番驚く、本体と同等かそれ以上お金が必要な2重煙突が必要な理由も分かって頂けるでしょうか。

従来型薪ストーブは煙突代金をケチると、薪を沢山燃やす。それが嫌なら何十万円も使いオール2重煙突を施工する。

そのどちらかしか選択肢はありません。

市販品中で選ぶのであれば・・・・

従来型は構造上の制約がはっきり見えているので私の欲しかった機能を満たすことが出来ません。

買うのは早々に諦め自分で欲しい機能を満たす薪ストーブの実験に着手したのは2年以上前でしょうか。

私がストーブを仕入販売する形態だったらこのような発想は無かったと思います。

一般常識に囚われ、持続的イノベーションを追い求めても、産業が成熟すると成果は製作者の自己満足の範囲に収束し、一般消費者には違いが分からないのでは無いかと考えます。

見せ方や、顧客サービスは勿論大切だけど、多くの人が気付いていない、一見するとバカにされそうな発想が実は裏道を高速で爆走できるボーナスルートだったりするんですよね。

ともすれば裏道は谷底への片道切符だったりするんですが、今回は成功するまで諦めない、しつこい性格が役に立ちました。

 

 

 

 

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