薪ストーブの燃焼温度改善効果を検証する

 

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私の発明した独自バッフルは、そもそも燃焼温度向上に役立つのか? 

特許を出願して査定が下りたとしても、効果が無ければ投入する労力がすべて無駄になってしまうので、比較実験を行い効果の検証を行いました。

従来型薪ストーブとの燃焼温度と煙突の温度測定の記事はこちら

特許と効果が有るのは別の話

特許とは特許要件 

(産業利用出来る、新規性、進歩性、洗願、公序良俗に反しない)を満たせば出願できます

特許要件を満たし出願しても、請求項目に書かれている範囲で権利が確定するだけで権利に狙った効果が有るのかは別の話です。

これが大きな会社だと競合との牽制やパテント貸なんかにつながるのでしょうが、僕レベルの規模では顧客にとって役に立つアイデアでないと特許申請する意味がありません。

私の狙った効果は発明機構により従来型と比較して高温状態を生み出すという事です。

実証実験

薪ストーブに関してゆっくり燃えるとか暖かいとか人の感覚に依拠した表現が多く、燃焼に関する統一指標が無いので言ったもの勝ち状態なのが事実です。

しかし、発明品の効果を確認するには感覚では無い指標が必要なので、発明した抵抗装置の有無で燃焼温度の発生に有意な差が発生するのか温度データを測定し統計的手法で燃焼温度平均の差を検定しました。

統計的な思考アプローチは非常に実用的な学問であり、入門書レベルでも知っているとスゴイお得なのでお勧めします。

何が実用的かと言うと、データにはバラつき(分散)があって分布するという事を理解したうえで実験結果を検証できるという事でしょうか。

 

当時はデータロガーを購入する前だったので、K熱電対対応の温度計をピークホールドで測定しました。

実験の方法は1台の薪ストーブを使い、巡航運転温度まで予熱し、発明部品を薪ストーブに搭載して温度を測定し、次に部品を取り外して計測しました。

ストーブは一緒で、バッフルの有無だけで温度に有意差が有るのかを検証しました。

当時の温度測定ではこの表示機を使い被覆管付K熱電対を使いました。

そして本体の一番熱い部分へセットして温度の測定です。熱電対の保証付き導線が溶けてしまわないように断熱材をケーブルの下にセットしています。

そして、あらかじめ決めた手順で温度測定を繰り返します。テストに使ったストーブは試作品1号機です。

測定結果

少し画像が不鮮明ですみません。

変数1がバッフルなし、変数2が発明有りのデータです。エクセルで一対の標本による検定を行いました。

考察は両側で5%の有意水準とし帰無仮説に発明部品の効果がない、対立仮説に発明部品の効果があると設定。

対応のあるデータで検定を行い、5%有意水準でデータ両側のP値が0.02帰無仮説は棄却され対立仮説を採用しました。

なので95%の有意水準で有意とします。

これを簡易に言うと、平均の差がしっかり有る=発明の部品は高温を作り出すのに効果があるという事です。

まとめ

この測定結果をもとに自分の発明に自信をもてた私は、さらなる可能性を探すべく実験を繰り返しました。

その後、より確実なデータ測定を行うためにデータロガーを購入して通常型薪ストーブとの比較やロケットストーブの改善点などを探しました。

とにかく、特許の請求項に記載されている権利範囲の内容で燃焼温度を上げる効果を確認できたことが嬉しかったです。

独自バッフルが有るからこそ燃焼温度を高く生み出せ、クリーンな排気ガスで、燃費の良い薪ストーブが可能になります。

 

 

 

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