久しぶりの自作2重煙突
2重煙突を久しぶりに作ってみた。
1本しか手元に無い2重煙突で燃焼実験を行った結果、予想以上の性能に驚いたので、もう1本2重煙突を作り、展示用の薪ストーブすべてを2重煙突で運用したいと思ったわけです。
2度目の作業なのでポイントもつかんでおり以前に比べ倍以上の速さで作ることができた。工場中で使うには、雨による断熱材の劣化の心配がないので、自作でも十分機能を果たすことができます。
まず最初に材料は、イソウールの25ミリを使います。
以前は配管の保温に使うセラカバーを使っていましたが、厚みが20mmなので微妙に隙間が空いてしまい固定できるように細工する事が面倒だったけど、今回は隙間無く完成する事を期待しています。
また、保温材がぺったんこに変形してしまったら困ると考えていましたが全く問題無かったので良かったです。
作業の流れ
先ずはスパイラルをカットします。 本来ならステンレスのスパイラルが絶対に良いのですが実験用と言う事で亜鉛引きを使います。
段ボールに入ったイソウールブランケットを1ロールを買って、150mmのスパイラルダクトに巻きつけて行きます。
切断する長さを測定して、断熱材をステンレスの針金で固定して行きます。切断はカッターを使うと簡単、綺麗に切断可能出来ました。
ガラス繊維が手に刺さると痛いのでビニール手袋、マスク、ゴーグルは必須です。
私の場合、天井クレーンで吊り上げて組み付けるので約3メートルを1本物で作ります。
こんな感じで断熱剤を縛って行きます。
そして断熱材の巻き付きが終了すると、外側の200ミリのスパイラルダクトを挿入していきます。
しかし、重たい200mmのダクトを片手に外径が不揃いな断熱を上手に挿入するのが難しかった。
何度か試して見たけど、200mmダクトを1人で挿入するのは難しかったので、スパイラルダクトのジョイントを使い断熱材の形を整えると嘘のように挿入しやすくなりました。
後は断熱材が上手に入って行くように微調整しながら合体して行きます。
約3メートルでも、断熱材を上手に入れていくことさえ出来ればあっという間に完成することができました。
これが1Mの長さだと軽いからもっと簡単に作る事ができると思います。完成すると結構な重さなので、クレーンで吊り上げてつなぎ合わせます。
今回はダクトを黒に塗装する時間も無かったので、銀色のままだけど機能には問題無いので良しとします。
そして、つないだ後は燃焼実験です
まとめ
2重煙突を接続して巡航運転に入ると本当に綺麗に燃焼します。
2重煙突の自作は簡単なので、まっすぐに屋根へ出す時の雨仕舞いを上手に出来る技術があれば自作でも良いかと思いましたが、その防水が難しいんですよね。
スパイラルダクトを屋根抜きに使うと、カシメの部分から毛管現象で水がお部屋へ流れてくるので、しっかり防水対策をしないとエライ事になるのでご注意を。
実験しながら、ロケットストーブでも2重煙突が有った方が性能は良いと改めて認識しました。
Comment
ストーブのブログいつも楽しく見ています。
ご質問よろしいでしょうか。
以前に亜鉛めっきのスパイラルダクトで2重煙突を製作されていましたが耐久性などいかがでしょうか。
劣化具合などレビューいただけたら幸いです。
一般的にはインナー管が亜鉛だと強酸性の木酢液により腐食してしまうので、ステンレスの使用を推奨します。
劣化要因は
1)木酢液による腐食
2)熱による劣化 が相互に関連します。
とは言え、自社のサンプル品の現状はどうなっているのか自分でも分からないので
時間が出来た時を見計らい確認してみたいと思います。
こんにちは。
サイトには興味深い記事がたくさんあって、時間を見つけては楽しく読ませていただいています。
先日自作二重煙突を作ったのですが、あまりメリットを享受している実感がなく、すでに次作に向けての改良点が見えています。
二重煙突の前に、そもそもストーブ燃焼室容量の割に煙突径が小さいようで(φ120mm)、引きが悪いような気がします。着火時は勢いよく空気を吸うのですが、しばらくすると引きが弱くなります。
この引きを良くするために、異形アダプタを使って現行の120mmから150mmにするのは意味があるでしょうか?アダプタを利用しても、ボトルネックになって効果がないのか、径が大きくなった分排気量が増えるのか?
お知恵を拝借できたら幸いです。
初めまして。
(結論)煙突口径がドラフトが弱い原因ならば改造の効果は出ると考えます。
(理由)煙突のドラフトは煙突効果でおおよそ計算可能です。 ざっくりと言えば:煙突体積×平均気温なので、煙突容積を増やせば引く力が強くなります。
しかし、そもそも煙突容積だけを注視するのではなく、吸気を含めたシステムとしてのバランスが大切と考えますのでご質問頂いた前提条件ではこのような答えになってしまい申し訳ございません。