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燃焼テスト

 
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耐熱塗料の吹き付けも終了した後は、焼き付け塗装を兼ねて燃焼テストを行いました。

今回はテストの為に煙突は2Mホンマのシングル煙突をつぎ足し、梅雨空の湿度が高い中実施したのですが、久しぶりに煙の逆流を体験する事になりました。

 

燃焼テスト

まっさらの燃焼室へ焚き付けをセットして点火します。

いつもの通り力強い引きを見る事が出来ると期待していたんだけど、なぜか炎が弱かったのです。

おまけにオーブンから微妙に煙が逆流するし、調子の悪い時に逆戻りしたような感じになりました。

 

焚き付けから10分くらい経過した時にふと、吸気ダンパーを閉じて部品を組み付けたことを思い出し、急いで吸気を開にすると少しばかり炎の勢いが大きくなったけれども相変わらず炎の勢いが弱かったです。

 

ウーム、どうやら煙の抜けが悪いのが原因かと推測し、燃焼の途中だけどシングル煙突から2重煙突へ入れ替えてみた。

写真の後ろの方に立てかけているのが取り外したシングル煙突になります。

結果は、たった2Mの煙突を入れ替えただけで燃焼風景が全く変化して、いつも通りの力強い燃焼が始まったのです。

 

あくまでも推測になりますが

  1. シングル煙突が原因で煙突の先が冷えて煙の上昇気流が弱まる
  2. 吸気が弱くなる
  3. 煙突の先よりも排気抵抗の少ないオーブンの穴から煙が逆流

こんな感じで、煙突の先が冷えてしまうと本当に大変な事になります。

久しぶりに体験した煙の逆流だけど、理由を推測する事により解決方法も思いつきます。

とにかく煙突内部を冷やしちゃうと、空気の引きが悪くなって良く燃えない薪ストーブになるから、テストといえども2重煙突は必須でしょうか。

 

煙突交換後は何ら問題なく、大きめの薪を投入して表面を丸焦げになるまで良く焼いた後ダンパーを閉じて緩やかに燃焼させればオーブンの空間温度が300度付近まで上昇しました。

 

去年データロガーを用いて計測したところ、煙突から屋外へ放出する熱量は思ったより多くて

ダンパーを全開にして、勢いよく炎を燃焼させると煙突から排出される熱量も多くなるので炎の大きさと暖かさが比例しません。

 

では効率的な暖房はどのように行えば良いかと言えば、ダンパーを閉じて緩やかに燃焼させることが最も効率の良い燃焼です。

煙突からの排熱も少なく、また薪の消費量も少ない。

それでいて排気速度が遅く本体内部に滞留するので本体から猛烈な輻射熱を発します。

 

消し炭が大量に残る問題

僕の工場で4M真っすぐ立ち上げると炭は殆ど残らず、全て灰になるんですが、壁出しや煙突が低い場合、燃焼室に消し炭が沢山残るというお話をお客様より伺っていました。

 

僕自身の工場では再現できなかったので今ひとつピンとこなかったけど、サイド出しのKD01にシングル煙突を取り付けて実験を行った後に同じような結果になりました。

 

現時点での推測になるけど、

曲がりが多くなったり、煙突が冷えたり、とにかくスムーズな排気が損なわれる煙突設計では熾火になってドラフトが弱くなった時に消し炭がしっかり燃えるだけのドラフトを確保できないようです。

 

対案として、煙突をなるべく真っすぐ立ち上げるのが近道だけどそうも出来ない状況も有るだろうからロストルを改造してみます。

実はシングル煙突でクリーンバーン機を作っていた時も同じ現象に遭遇しており、散々対策をしたのでおおよその解決イメージは出来上がってます。

 

今週は煙突設置工事に出向くので、隙間時間があったら改善実験を行ってみようと思います。

 

 

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