今週は絶賛SD01の製作に勤しんでいました。
製作と言ってもお料理の仕込みと同じで部品の製作が8割を占めてます。
毎回作りながら感じるのですが、ヒミエルストーブは部品点数が多いので1台当たりに費やす製作時間が本当に膨大。

今回は今までと鋼材の注文先を変更して製作しました。
今まで10年間ずっとSD01のロールベンターは近所の加工屋さんへお願いしていたのですが、なぜか円柱が微妙に歪んでいるので正面ドアの平面とのギャップを一定距離に仕上げる事が出来ずに毎回苦労しながら組み付けを行い、毎回正面の平面と円柱、そして天板をねじ止めするフランジを3つ狙った形状へ仕上げるのにほぼ1日を費やしていたのです。
本当に狙った寸法通りに出来ないので、毎回手を変え品を変えて鉄板をくみ上げて行くのだけど今回の加工業者はびっくりするくらい寸法と精度が仕上がっていたので過去最短の数時間で仮組まで仕上げる事に成功。
今まで作業がやりにくかったけれど、比較対象が無いので違和感を感じることなく苦労していたのが嘘の様。
恐らくだけど、今までの加工屋さんは従来型の手動で寸法を出してゆく3本ロールベンターで加工していたのに対し今回の業者はNCロールベンターを使用していると想像する。
鉄板の加工機でここまで仕上がりに差が出るとは、今でも勉強になる事が多いと再確認。

SD01の特徴はヒートライザーで高温になった高温の温風が円柱の本体内部をスムーズに移動する事で強力な暖房能力を発揮する事。
私の目から見て広くて気密性の低い場所でもいい感じで暖房するので、今のところ暖房能力にクレームを頂いた事はございません。
薪ストーブの燃費についての個人的意見
薪ストーブの暖房能力や燃費についてストーブだけを切り取り論じるのはもはや無意味とは言わないけど、望む結論には至らないと言うのが私のスタンス。
一番大切なのはお部屋の気密断熱性能で、例えば江戸時代に建築した茅葺古民家ではいくらお部屋の中で熱源を焚いても暖気を保持出来ないので
1)常に薪を足して燃焼を継続しなくてはならないので燃費が悪くなる
2)高火力で連続稼働するのでストーブ本体も劣化が加速度的に進行する
その逆で、現代の新築住宅は
1)少しの暖房で十分温まるので薪の消費量が少ない
2)ストーブの劣化も少ない
比較するまでもなく、後者の方が燃費も本体の摩耗が少ない理由は器具の性能ではなくて設置する住宅の性能に依拠している。
なので、薪ストーブの選定はデザインで選ぶ事も十分大切ですが一歩踏み込んで考えると設置する住環境に合った機種を選ぶことが大切であり、その辺りのトピックはどうぞお気軽にご相談ください。
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