ヒミエルストーブ

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思いつきを実装する力

 
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ICへはコスト削減のため吸気を予熱する構造をあえて採用していません。

しかし、出来る範囲でなるべく空気を予熱したいと数日間考え続けていると、通勤時の高速道路であるコンセプトを思いつきました。

朝の高速道路を運転している時間は私の頭が活性化するゴールデンタイムで有り、今までいくつも窮地を解決に導いてくれた大切なひと時。たぶんだけど何も考えずにボーっとした状態でいる事が忘れている沢山の引き出しをつなぎ合わせて頭の中に解法を与えてくれると思っている。

そして今回も思い浮かんだ吸気予熱のコンセプトを製作し、効果を確認すると吸気の温度がおおよそ140℃まで昇温していたので直接冷気を燃焼室へ入れるよりもマシと判断し製品に搭載する事を決定。

じっくり本体を見ても外観からは理由の判別が困難であり、サーモカメラで本体を観察する事で理由が分かると言うなんともマニアックな構造。

記憶があいまいだけど、市販の輸入ディーラーさんから聞いた話では予熱空気が100℃台まで昇温しているのでウチの製品は秀逸ですと言う話を聞いたことがあるので秀逸な製品に少しは近づいたかも知れません。

外観はシンプルで冷えた外気をそのまま燃焼室へ投入している様に見えますが、じっくり見ると合理的な構造となっているのは吸気予熱だけでは無く見えない場所へ小技を効かせてます。

しかし、アイデアを考えることが得意なのが良い方向ばかりに作用する事は無く、過剰にデバイスを搭載する事も多々有って今回も燃焼実験の結果を鑑みてバッフルの一部をキャンセルしました。

もしかして有った方が良いかな?と思う部品を取り付けることが不安感の解消につながるのは間違いないけど部品が増えるという事は、高温部分であれば熱による摩耗のリスクに晒されておりユーザーの利便性を下げる方向へ作用する。

その辺りのさじ加減は長年の経験で取捨選択するので、私自身の好みと言っても良いでしょう。

シンプルな構造だけど、驚くほどきれいな燃焼。

今回の製造で私自身を縛っていた大きなバイアスを取り外すことが出来ました。それはメディアから得た情報を取捨選択する事なく真実と思い込んでいたこと。

外気導入やバッフル、吸気予熱やロストルなどを導入して従来製品よりも性能が向上。そのような情報を目にするたびに多くの機能を搭載する事を高性能の必須条件と勘違いしていましたが個人的な肌感覚としてそのような機能が生み出す効能は体感できるほど大きな変化を感じる事が困難。

ではなぜそのような情報が出るかと言えば、従来の不具合を潰して性能の向上を図ると言う側面と、商品の宣伝という2つの目的が有り、情報の受け手である私自身が無意識に多機能を必須と思い込んでいました。

ICに関して言えばシンプルを追求したけど、燃焼に必須の構造を搭載したことで複雑な構造をもつ製品に近似した性能を狙っていました。そしてテストの結果を見る限り、薪ストーブに必要なのは複雑な構造でなくシンプルでも良いので芯を食った仕組みであると確信。

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