サウナストーブのリピート
5月末に納品した会社からタマゴサウナへ設置する薪ストーブのリピートを依頼されました。
まず最初に初号機を製作し、施主様の営む民泊でしばらく使って感じた違和感を改善することも依頼されたので全く同じと言うわけではありません。
具体的に言えば、特徴的な外観である本体の周囲に石を巻くという事を取りやめて、遮熱板へ変更する事になりました。 なぜなら、ずっと暖房を継続する個人住宅でなく民泊の宿泊者がセルフでサウナを温めるので、火を焚いてサッとサウナに入りたいけど、石を搭載しているのでサウナが温まるまでに時間が掛かる事がじれったいそうです。
確かにそうですよね。
サウナに特化しているので、天板を含む全ての面を石で覆っており火を点火した後
本体の鉄板が昇温→石が温まり→お部屋が温まる。
冷め切った状態からサウナを利用出来るまで温度を上げるには冬季なら2〜3時間掛かるのと推測します。
自宅ならそんな環境でも生活サイクルの中で調節可能だけど、民泊のお客さんにはちょっとハードルが高い。
そういった理由で網目のガードを取りやめて、鉄板をロール加工した遮熱板に変更するのだけどどの様な結果になるのか全く未知数。 こればっかりは実際に運用してみて分かることなので結果が楽しみだ。
物作りの基本は1個形が出来上がったら完成ではなく、実際に運用して違和感を検出し、対策を施すというサイクルを何度か回して行かないと良いものを提供出来ないし、どのように改造を実施するのか即分るものから、何度も実験を重ねて検証する物まで様々。
サウナストーブは施設の運用にアジャストする最終調整だけなので図面変更だけで対応できるけど、これが燃焼状態を改善するとなれば難易度が格段にアップする。
個人的には難易度が高い事を悩みながら解決する事が好きなんだけど、最近は他のお客様から頂いた注文の生産を同時並行で進めているので、今はこれ位が丁度良い。