テントサウナへ改良型蓄熱ストーブの導入をテスト

前回の投稿では、全く予備知識も経験もない状態で耐火レンガを積み上げサウナ用蓄熱ストーブを作った感想を記事にしました。
実験の感想は、温かさの継続時間が短い事と輻射熱が弱いところが気になったので2点の改善を主たる目的として、まずは解体からスタート。


そして完成した写真がこちら。
スマホだと上下に表示されるので上側が改良、下の写真が旧タイプ。
PCだと左が改良で右が旧タイプになります。
イベントテントの中に設置するので闇雲にストーブを巨大化すると人間が入るスペースがなくなるから横方向への拡大はせず、上方向に1段レンガを増やしました。
写真で見ると外観がほとんど一緒なので改良点が分かりにくいですね。
しかし、内部の構造を徹底的に見直し内部に構築したバッフルへ炎が衝突する事で本体内部の昇温を積極的に促しております。

工場での運用手順は、まず屋外で3〜4時間火を焚いて本体を十分に温めます。
燃焼室内部が温まると煤が焼き切れてレンガが綺麗になり、強烈な輻射熱が入口部分から放出されるので手元に在庫していた断熱レンガを扉の代わりに使用してます。
本体が十分に暖まれば準備は完了。
この状態でテントを張ってしまうと一酸化炭素中毒の危険性があるので、燃焼室内部の炭や灰を全て取り出して温まったレンガ構築物状態にすれば準備はOK。

あとはフォークリフトで蓄熱ユニットを工場の中へ移動して、ワンタッチテントを立てればサウナの準備は全て完了です。
サウナを楽しむ位置も大切で、テントの上半分くらいが一番心地よい温かさになるから2×4で作ったウマの上に足場板を渡して椅子をセット。
入口を除く3面に板を敷き詰め、入口だけはパイプ椅子でなんとか我慢。
ストーブが大きいので、1人はパイプ椅子になっちゃうけど収容人数は4人となってます。

そして肝心のサウナの感想はといえば、びっくりするくらい最高。
日本には蓄熱式スモークサウナは2台しか稼働しておらず、その両方を経験した記憶を振り返っても8割以上は再現できている。
後の2割は、施設だとサウナルーム全体が蓄熱しているのでストーブだけではなく椅子や天井からも熱気を感じるけれどテントなのでそこは再現不可能。だから、ストーブ自体の再現はテントの大きさと釣り合っていると言う前提条件を考慮すれば合格レベル。
薪を継続して焚き続けるストーブとは異なり、ホカホカと温かい輻射熱が身体を芯から温めてくれるので信じられないくらい汗が吹き出すのが心地よい。
そしておまちかねのロウリュウ、水を内部にかける度水蒸気がテントの中を駆け巡り一気に湿度が上がる雰囲気は久米屋さんやearthing Miyamaさんに近似。
世の中にはいろいろなサウナが販売されているけど、テントに蓄熱ストーブの組み合わせは恐らく他で見たことが無い取り組みなのでこの感覚を誰にも共有できないところが残念。
2度目のサウナ体験は2時間半くらい楽しんで終了。

サウナをスタートして3時間経過の本体背面写真がこちら。
この様なデータを活かして薪ストーブやサウナストーブの開発を進めて行けば素晴らしい製品開発が可能では無いかと考えているので、実は遊びだけじゃない真面目な実験の側面も兼ねております。