天板温度をコントロールする技法を発見

先月から幾度となく実験を重ねてやっと狙った燃焼特性を実現する事が出来るようになりました。
外観は簡単だけど、ストーブ内部の構造を組み替えることにより天板の温度をおおよそだけど200度から500度までコントロール出来る理論を発見。
サウナの事業者が好む出力は一般住宅と異なり、長時間の燃焼よりも短時間でパパッと昇温し3時間程度楽しんで頂いた後、休憩時間に素早く追い焚きして昇温する方が顧客の回転数を上げる事が出来るのでとにかく薪を短時間で素早く燃焼するセッティングが好まれます
この場合の応じた構造では、天板温度は軽く500度を超えて強烈な燃焼によりとにかく短時間で大量の薪を燃焼することが可能。
そして、もう一つのセッティングは住宅の暖房用。
この場合の天板温度は300度程度で、サウナ利用と比較すると燃焼速度は緩やか。さらに天板の温度を下げる方法もあるけど、これ以上天板の温度を下げてしまう構造にすると、しっかりと燃焼する方法に不慣れな人が使えばちゃんと燃えないの今の形状がベターだと判断。

では、外観が同一なのに何が理由で天板の温度が変化するかと言えば、ストーブ内部を流れる排気抵抗により燃焼の光景が驚くほど変化する。
写真の例は極端だけど、この様な感じに石を密に詰め込むと当然の如く排気抵抗が大きくなるので煙が煙突に抜けず、ドアの吸気口から煙が逆流しました。
その他燃焼速度に効く要素がいくつかありまして、それらを組み合わせることで狙った燃焼特性を使い分ける事ができるように。
いつもと異なる視点
過去の開発ではお部屋での薪ストーブ使用を前提に出力を設定していたのだけど、今回はサウナでの利用も視野に入れ最初は安易に同じような出力特性でも問題ないと考えていたのだけど、実際に作り込んでゆくうちに求められる性格が全く異なる事に気づきました。
サウナで求められる性能は、京都府美山町で蓄熱式サウナストーブを導入して施設運営をされている長谷川さんより多くの助言を頂いたことがとても勉強になったし、求められるゴールが今までの物と異なるので最初は戸惑ったのも事実。
しかし、単一のモノ作りでを継続するだけでは気づくことのできない、簡単な構造で発生する温度を変化させる秘訣を発見できた事が大きな収穫です。
今は部品の配置と構造を変化する事により天板の温度をコントロールする技法を確立したので、設置する場所の使用目的に応じて使い分けできる事が私の強みとなりました。