第55回職人起業塾振り返り

 

この記事を書いている人 - WRITER -

毎月最終週の火曜日はすみれ建築工房の職人起業塾に参加する日です。 

今月も宿題を紙に書いて紙芝居も準備万端だったのですが、顧客のマシントラブルの復旧に時間が掛かり、客先を出発できたのが午後19時。 

身体は疲れていましたが、月1回の楽しみなので1時間遅れでの参加を目指し高速に乗ると事故渋滞で東行きは絶望的に進まなかったので、参加を諦め途中で高速をおりて家路につきました。

模倣するにも腕が必要

今回の課題はベンチマークとベストプラクティスでした。

課題のベースとなる話は先月すみれ文庫でお借りしたこちらの本を読んだので理解が深まりました。

"模倣の経営学 

この本を読むまで、人の真似をするのも自分の真似をされるのもネガティブなイメージを持ち消極的でした。 

しかし、素晴らしい物は真似されて当然だし、人が見向きもしない物で魅力的な物って有るの?と考えかたが正反対になり、良い物は積極的に真似しようと思いました。

本業は産業プラントの修理や改善を行っているのですが、発生した現象だけを見ても事象の本質に迫ることは出来ないように、実際に目の前に起こっている現象の背景にある理由や因果関係などの構造を見抜かないと、一見似たような物でも、出力が全く異なるものになるのは自明なので、簡単な見た目の真似だけでは本質を再現することは難しいと考えます。

インプットと実行による裏打ち

私が模倣したいと思う物は、これまた高橋塾長のブログで紹介されていたノーブルホームさんです

かわいい部下にはハシを持たせよ (アスカビジネス)
官谷 浩志
明日香出版社
売り上げランキング: 394,870

詳細は本を読んで頂けるとよいと思いますが、住宅を建てて頂いたお客様の家で晩ご飯をごちそうになり、リラックスした雰囲気で顧客の真の声を聞く事の大切さを教えてくれる良著でした。

書いている内容は職人起業塾でも常日頃教わっている事なので知識の上では知っていたし、空想上では自分を美化していたので簡単にできると思っていました。

けれども、それは大きなうぬぼれで、知っているのと実際にやって見るのとでは大違いだと言う事に先週、長野県へ薪ストーブを納品して気付く事が出来ました。

職人起業塾の提唱するマーケティングを事前にインプットした上で、自分の出来る範囲で全部だしの行動を行なった結果感じた事は「塾長の話は本当だったんだ!。」と言う事と

お客様が私の作った製品を素敵な笑顔で気に入って下さる姿を見て、私自身が感動し心地よい状態が今でも継続しています。

初めてのお客様

去年完成した新燃焼方式の薪ストーブを最初にお買い上げ頂いたのは長野県にお住まいの素敵な女性でした。

実験を繰り返す中で製品の自己評価は高かったのですが、あくまでも自己評価だし、お客様に選ばれた実績も無いので、ひょっとして自分は間違った方向を追い求めているのかと不安になりかけている最中、今年の初めにブログのお問い合わせからご注文を頂きました。

今まではご紹介や知り合い経由の注文がメインでしたが、このブログを書き始めて3年目で初めてのブログ経由のご注文だったのでやっと一つ成果が出たことが素直に嬉しかったです。

そして、冬期は-15℃になる地域なので暖房性能の真価が問われます。

良い事も悪いこともお客様の感想が全てなので、納品に向かうまでは期待と不安が半分入り交じる不思議な感情で長野へ向かいました。

 

そして、今回はお客様の元に納品してスグに帰宅するのでは無く、ノーブルホームさんの本を真似して、納品する初対面のお客様の家に泊めて頂くだけで無く夜の宴会へもお誘い頂き参加しました。

納品して、使い方をさらっとレクチャーしてはいさようなら。ではなく、実際の使い勝手や購入を決心するに至プロセスなどをじっくり聞くことが出来た貴重な時間でした。

自己バイアス

性能に惹かれる方が多いと勝手にイメージしているので、このブログには薪ストーブの性能推しで記事を書くことが多いです。

そして、夜の酒席でお客様に一番解決したかった問題と、ご注文頂いたポイントを聞いて見ました。

1番解決したかった問題は薪の消費量だそうです。

通常型の薪ストーブは冬期に24時間連続で使うともの凄い量の薪をあっという間に消費してしまいます。 高性能の焼却炉の様に1年前から薪棚に作り溜めておいた薪がスグに無くなるのです。

 

長野県と言う土地柄、友人宅にも薪ストーブユーザーが多いのですが、薪の消費量を考えると導入するまでの決心が付かなかったそうです。 しかし、私のブログを検索で発見し薪の消費量を減らせると知った事が一番のポイントだったそうです。いくら薪ストーブが好きと言えども、準備に掛ける労力は少ない方が良いに決まっています。

 

2つめのポイントは沢山お料理に使える事だそうです。

妻から「女子はお料理に便利な機能に惹かれると」提案されたので、工場のデモ機で料理をした写真をブログに載せていたのですが、その写真を見て「これだ!」と響いたそうです。

私がひとり勝手にアピールしていた事はお客様の決心に全く役に立っておらず、燃焼方式と料理の写真が大切だったとは・・・自分勝手な思い込みって怖いと勉強になりました。

 

物作りの喜び

夜の宴会料理は、薪ストーブの大きな天板の上におでんや鶏鍋を乗せて、オーブンでチキングリルを焼いて頂きました。

プロパンガスを使わなくても、薪で暖房しながら沢山料理が出来る事がご自身のイメージとぴったりだったそうで、お客様はとっても楽しそうでした。

私は離れで就寝したのですが、母屋は朝になってもストーブにおき火が残っていたので暖かさが残っていました。ストーブの周りにご友人方が静かに座り、炎を眺めながらコーヒーを飲む光景は私が昔通っていた山小屋の風景とそっくりです。

ご友人達に「いいの買ったね!」とか「すごく便利だね!」と言われる度に嬉しそうにされるお客様の姿を見て、私自身今まで感じた事の無い喜びを体験しました。

心地よいと感じる状態

お客様から、「良い買い物が出来ました。有り難うございます。」と笑顔で決済して頂いた時、職人になって24年目で初めて自分の仕事で感動しちゃいました。

自分が良い仕事をしたという自己満足じゃ無く、自分の仕事で人様が喜んでくれておまけに決して安くは無い対価を笑顔でお支払い頂く経験は、法人相手とは別の感覚です。

おもわず私も「お買い上げ頂き有り難うございます」と正座して姿勢を正してました。

 

そうか!!この心の感じが、お金を貰う対象の顧客では無く、私の庇護の元にあるクライアントと言う事なのか! 知識に実体験が裏打ちされた瞬間、今まで知っているだけだった言葉が実感として繋がったのです。

長野を発つ朝 「私が、おばあちゃんになるまで大切に使いますね。」と言われた時は無意識に「それまで、メンテは任して下さい!」と返事していました。お客様の豊かな生活のお手伝いは私に任せて貰いましょう。

 

いくら口で美辞麗句をいっても仕方無くて、今後の行動で誠意を判断して貰う事にします。

まとめ

今回の納品は遠隔地なので、事前準備の段階で今の私が考える誠意を全部だそうと決意していました。自分が思っていた行動を全てやり切り、お客様に喜んで頂いた時は本当に嬉しかったです。

知っているのは最低限で、如何に実行するのかが問われる。この様にいつも教わっていますが、実行する最大の障害は自分の欲目と怠惰な心だと感じました。今回は教わったことを素直に表現出来たので、とても心地よい状態が1週間経っても継続しています。

 

今まで販売の結果が出ていないので半ば自分の商品を売りたいと焦る気持ちが先に立っていましたが、これからは顧客の問題解決に丁寧に寄り添って行けば良いかな~と考えが変わってしまう程インパクトのある体験でした。

座学も大切ですが、もっと勉強になるのはお客様からお金を頂き感謝される方法を考えて実行する事だと再確認です。

 

数年前まで生粋の職人だった私に、凄く大切な事を教えて頂いた高橋塾長、本当にありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

この記事を書いている人 - WRITER -

Copyright© himiel stove , 2018 All Rights Reserved.