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お試し金属加工相談会の報告

 
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ちょっと溶接や、金属加工が出来れば便利だけど、気安く相談相談できて問題解決くしてくれる鉄工所ってありそうで無いから、試しにやってみました。

即興でリクエストにこたえて行くのは、精度の高い物つくりとは一味誓違った筋肉が必要になるけれど、今回も満足頂いて帰途について頂きました。

イベント前日のブログはこちら

 

農機具の改造

参加者は、広島からお越しになってくださいました。

事前のご希望は、種まき機の駆動レバー溶接修理がメインになるはずでしたが、持ってくるのは大変という事で、今回は大豆脱穀機の豆受けの箱とルームランナーを利用した大豆、小豆選別機、角度調整機構追加の2つを行いました。

そして、すべて完成した後に農機具をプライベーターで修理する事を希望されたので、単相200Vのアーク溶接機のレクチャーも行いました。

大豆脱穀機の箱製作

大豆脱穀機がどういった機械なのか、さっぱり見当が付きません。

乾燥した大豆を脱穀した後の豆を受ける箱が無くてお困りとの事でしたので、在庫している鋼板で箱を作りました。

豆を受ける箱が無いので適当な大きさの段ボールなんかを使い豆を受けていたら、機械と箱の隙間に豆が挟まり、せっかく作った大豆がこぼれたり、箱が壊れたりとにかく使い勝手が悪かったそうです。

箱の寸法は事前に採寸頂き、段ボールで実寸台の模型までご用意して頂いたので完成形のイメージは直ぐに出来上がりました。

箱が収まる場所の寸法ぴったりだと、ちょっとしたゴミや変形で箱の出し入れが出来なくなるので、実寸より4~10mm控えめに作りました。

なにかしらはまり込みで出し入れする場所は、加工精度にもよりますが、若干控えめに作るのが大切なポイントです。

事前に寸法が分かっている場合、切断と曲げ加工を加工業者に依頼するのですが今回はその時間が無く、厳密な精度が不要だった為手作業で加工しました。

鋼板に曲げ伸びを控えた寸法を鉄板に書き込み、曲げ部分にサンダーの切断用薄歯で溝を入れて曲げの道を作ります

溝入れが終われば、プラズマで寸法にカットします。 在庫していた鉄板は裏面に錆が発生していたので曲げる前に錆取りをお願いしました

錆取りが終われば溝を支点に折り曲げればあっという間に箱の完成です。

板厚が2.3mmなので溶接電流を60~70Aまで下げて流し込みを行い裏側へ肉が飛び出さない様条件を探りながら完成させました。

完成した後、実際の機械にセットした写真はこちら。 ぴったりと収まって良かったです。

 

大豆選別機の改善

ルームランナーの廃品を利用して、このように大豆と小豆の選別を行うそうです。参加者さまのFBより引用

 

そして、大豆と小豆の選別で一番重要なのが選別機の微妙な傾斜調整だそうです。

今までは、使う度角材を下にかまして角度を付けていたそうですが、1年に1回しか使わないので翌年には角度なぞ忘れてしまっているので、また1から角度を探る繰り返しだそうです。

大豆と小豆、選別する材料により外径が異なるので、角度を任意に変更でき、尚且つ動作を目視しながら微調整出来れば最高と言う事で、最初はネジ付きアジャスターを持参頂きました。

アジャスターを言われるがまま取り付けても満足頂けたかも知れません。

しかし、実際に使う角度を再現して貰うと、アジャスターで伸縮させる幅が大きかったので、ネジを左右均等に回しながらの運用は難しいと感じました。

 

ここで重要なのは実際に使用する状態をしっかりとヒヤリングして、参加者様が本当に求める、解決したいコアとなる問題を的確に検出する事です。

なんでも一緒ですが、解決したい要素が的外れだと、どんなに素敵な装置でも作る意味が無く、問題を的確に解決するのであれば、どんなに稚拙な装置でも十二分に満足すると言うことです。

要は、装置の見栄えは二の次で、しっかりと問題の本質を会話から検出する事が大切なのですね。

このような当たり前の事も、以前は意識出来ていませんでした。

 

脱線した話を元に戻すと

ルームランナーに大豆を流しつつ、装置の平衡を保ちながら、角度を簡単に変更するには・・・・・ そうだ、あれだ!!

頭に閃いたのは、2つのパンタジャッキを連結してバイクジャッキに改造した自作のバイクリフターでした。

これを使う事で、求められる要素が全て解決です。

新たにパンタジャッキ2個を送って貰うことでこれはお譲りする事にしました。そしてルームランナーの脚がはまり込むズレ止めを溶接して、黒色に塗装して作業を終了しました。

ジャッキの反対側には移動用のキャスターも取り付け、次回使用した場合の感想をお伺いしたいです。

アーク溶接講習

農機具の故障を、ご自身の溶接で修理したいとのご希望でしたので、工作が終わった後はアーク溶接の練習を行いました。

半自動溶接やTIGは装置が20~40万円して動力契約や高圧ガスの入手などプライベーターが行うにはハードルが高いので、単相200Vで導入可能なアーク溶接機のレクチャーを廃材を使い行いました。

自動遮光面を使い、初心者には馴れない棒の運びを手を添えながら何度も練習して行くうちに、かなり上達されました。

まとめ

今回は朝一番から盛りだくさんの内容でした。

今回はテストケースでの講習会開催でしたが、やっぱ人に伝えるって一人作業とは異なり疲れます。

それでも、遠方からご来場頂き感謝して頂くと嬉しくなって、また開催しようかなと思ってしまうのが不思議だなぁ。

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