煙の逆流防止に風圧帯を避けて煙突を設置しましょう
煙の逆流防止
煙の逆流を防ぐ為に、薪ストーブの煙突は風圧帯を避けて設置しましょう。
風圧帯とは、
風が建物などの障害物にぶつかり渦まいて発生する高気圧帯のことです。
煙の逆流が起こる理由
私の解釈で風圧帯とは
建物に風が吹きつけ、吹き付けられた部分の気圧が高くなる部分の事をいいます。
簡単な図示では
このような感じで、屋根に吹き下ろした風が屋根に当たって気圧が高くなり、煙が室内へ逆流しやすくなります。
特に、焚き付けの時など煙突のドラフトが弱い場合、気圧の低い部分から煙が室内へ漏れる場合が多いです。
巡航運転でも、突風が吹いた場合など室内へ煙が逆流する場合があります。
壁だしの場合も壁面に風が当たることにより、建物側面の気圧が高くなり、煙が室内へ逆流します。
私も壁出しで、屋根まで煙突を出さずにストーブを焚いていた時に突風で煙が逆流してきたことが何度かあります。
寒い時に暖房を取ろうと巡航運転に入る前に突風が吹き付け、室内が真っ白になる位煙の逆流がありました。
テンションがめちゃ下がります。
煙逆流の対策
勾配屋根の場合、基本は屋根の一番高い所より600mm以上高い所で、屋根部分から1000mm以上上に煙突トップを設置します。
壁だしの場合は屋根より上に煙突トップを設置します
屋根勾配が緩ければ基本通りの設置も可能ですが
4寸勾配など、屋根勾配がきつい場合軒先に近いと煙突の突き出しが長くなり掃除が出来なくなるので
その場合は臨機応変に調整したり、煙の逆流防止トラップを追加で設置したりします。
まとめ
基本通り設置しても、焚きつけ時や年に数回の突風で煙が逆流する可能性をゼロにする事は難しいですが。
最初の設計でおおよそ回避できると思います。
また、煙突設置の時には掃除が出来るプランニングを考えておかないと、取り返しのつかない失敗になるので
最初の設計が肝心です。
私の工場へ向かう道中に、ログハウス風のお洒落なお宅から薪ストーブの煙突が突き出ていますが
屋根勾配は急で、フラッシングから3M以上煙突がそびえ立っているので、
高所作業車をリースで手配する以外、掃除の方法を思いつきません。
私の見積もりでは、煙突掃除の手間賃と作業車手配で6万円以上必要になると予想します。
そのような事を設置前に業者より説明があればもっと別の方法を選択したのでは無いかと考えます。
ですので、薪ストーブ設置をハウスメーカーに丸投げする事も良いけれど、
専門業者に直接相談することが大切だと思います。