薪ストーブ製作
シェイカーズデザインストーブ製作
1台だけ試作して、去年ブログ経由で販売のお問い合わせを頂いた薪ストーブを作っています。
去年ブログで販売のお問い合わせを頂きながら、在庫を作る時間が無かったので申し訳有りませんでした。
今作っているストーブは、試運転が終わったら販売ページに載せるので、ご興味のある方はお問い合わせ下さい
2台目の製作で気付くこだわり
1台目を作る時は、狙った性能が本当に出るのか完成した後、実験をしてみないと結果が分かりません。
ドアの組み付けやパッキンの大きさ、蝶番のデザインなどの造作と、キレイに燃焼させる為の吸気量なんかをデザインの中に入れ込まなきゃ駄目なので本当に難しいです。
作り始めた初期のストーブはデザインなんか分からないので思いつくまま形にしていたけれど、知人のプロデザイナーが完成品した製品の見せ方、見え方の大切さを教えてくれたり、またポイントを簡潔にレクチャーしてくれるので物作りの指針としています。
基本鉄板を加工して形を作って行くので四角い形で作る事が一番楽なのですが、今の所はそこをあえて外した形にしています。
見える部分も大切ですが、見えない部分もこだわって作り込みます。
例えばドアのパッキンは消耗品なので数年間使って摩耗すると交換が必要になってきます。
パッキンの役目は機密性を保つ事と、熱変形による部品の変形干渉を穏和する事だと思っています。
そもそもパッキンを装着しないストーブもありますが、パッキンの固定は耐火パテで接着するのと溝を作ってパッキンをはめ込む2通りの方法があります。
ケミカルの耐火パテを使って接着する方法は作る方にとっては簡単です。 けれども、パッキンを交換する時は石の様に固まったパテを剥がす作業が手間になります。
鋼板で溝を作って、間にパッキンをはめ込む様にすると接着剤は不要で交換の時は手間いらずになります。
こんなのどちらでも良いし、作る時間を短縮するのなら明らかに無駄な手間を掛けている事になるけれど、そこは手間が掛かっても製缶造作で溝を作る事にこだわってしまいます。
パッキンの押し込み量も、最初はドアの開閉が少し重い位の押し込み量でドアヒンジの固定位置を決定し、使っていくうちにパッキンが摩耗して丁度ドアを閉じる強さが良い感じになるように作っています。
最初に丁度良い位だと、使っていくうちにパッキンが摩耗して、ドアを閉める時のクリック感が弱くなるのが気になるので、そういった部分も配慮しています。
ドアノブも大切なポイントです。
私がつくるドアノブはドアハンドルが外にあって、内側にレバーが付いている形を採用しています。
この形状って「かんぬき」に比べて作るのに倍以上時間が掛かるんですよね。
けれども仕上がりの見た目がスッキリとするので採用しています。(写真は前回作った物です)
大きなガラスで横に流れる炎を楽しむ事が、このタイプのメインポイントなのですが、ガラスを曇らない様にコントロールするのが難しいです。
ブリキストーブで同じ様な構造の商品が販売されていますが、真っ黒にすすける窓ガラスの曇りにを何とか解決したいと思っている人は沢山いると思います。
私も最初はガラスが曇る因果関係が分からなかったので、当てずっぽうで大まかな試作をして、実験をしながら仮説検証を繰り返しました。
分からない事が有っても、諦めないで実験を繰り返すと、いつの日にか解決策に出会えるのが物作りのおもしろさの1つだと思います。
そんな感じで、色々考えながら作っていると時間があっという間に過ぎ去ります。。