Bubafonia stove (ブバフォーニア ストーブ)

ここ最近はお客様にお届けするヒミエルストーブばかり作っているので、気分転換に去年から気になっていたロケットストーブを作って見ました。
日本では全く無名の燃焼方式、その名もブバフォーニア。この方式を考案した人の名前だそうです。
一体どこのストーブなの?ってかんじですがロシアやリトアニア地方では割とポピュラーな燃焼方式で、youtubeやwebで検索すればロシア語の情報を沢山入手する事が出来ます。
ではなんでこんな情報を知っているのかと言えば、ロシア語の通訳をお仕事にしていたブログの読者さんから教わりました。感謝です!
個人向けの高品質なヒミエルストーブだけでなく、安価で便利な暖房システムの知見を得たいと思い未知のシステムを実験しました。 いやー、結果が分からない事に挑戦するって数年ぶりだから楽しいです。
製作は簡単
検索すればもっと詳細な情報がそれこそ山の様に入手できるし、そもそも構造が超絶シンプルなので少し技術があればだれでも作る事が出来ると思います。
ぼくは近所でドラム缶を1個1000円で買って、煙突取り出し口をダクトの直径に加工してから溶接。
この燃焼装置の核心部分、ピストンを作るのが一番時間を使うでしょうか。
この押さえ蓋を薪の上に乗せて火を付けるので大事な部分だけど結構アバウト。要は平たい板で直接薪を押さえない様に何らかの出っ張りが有れば良いみたいで僕はフラットバーを溶接しました。
蓋をしっかりっと閉めなきゃ駄目なので、平板をロールベンダーで曲げて溶接すれば完成。
文章にすれば僅か数行、ネットで検索しても同じ事が書いているのでスゴク簡単じゃないの!と思って作って見たら設備が整っている僕の工場で半日費やしたので一般の人では1日を費やす事を想定された方が良いと思います。
出来上がれば早速実験。
縦に薪を投入するタイプなので隙間が出来ない様なるべくみっちり薪を投入して、燃焼具合が分からないからとりあえず全体の1/3だけ薪をセット。
薪の上にピストンを載せて火を付ければあっけなく燃焼が始まりました。
ちなみに、薪は燃え尽きるまで追加投入出来ないので運用方法は考えなきゃ駄目かも知れません。
燃焼のレビュー
最初はこんな感じで塗装されていましたが、熱でペンキが燃え猛烈に煙を発生するので当然屋外に移動。
情報だけではどのような燃焼をするのか不明だったので、実験にワクワク。
結果はこんな感じで、塗装がはがれて錆びている部分が実際に炎が立ち込めているエリアになります。
そしてピストンの上側にもオーロラが立ち上がって2時燃焼を起こしドラム缶全体から猛烈な輻射熱を放熱します。
事前の予想ではピストンの下側でチョロチョロ薪が燃えているだけかと思っていたけど、実際は薪の上面で木質ガスを発生させドラム缶上部で2時燃焼を行うガス燃焼ストーブかと思いました。
そして輻射熱が強力。
ドラム缶で作ったポケットロケットストーブの輻射熱が長時間継続する感じ。
この写真は2018年に韓国へ行った時の写真ですが、手前のお箸の辺りから薪を入れて凄い勢いで炎が燃えます。しかし太い木は燃やせないし、細い薪は直ぐに燃え尽きてしまうので使い方にコツが有るかな。
しかしブバフォーニアは太い薪でもゆっくり確実に燃焼してくれるので驚きました。
そして猛烈に暑い。
まとめ
今回は2時間ほど燃焼してテストは終了です。
燃えた後のドラム缶内部はこんな感じで綺麗に燃え尽きていました。
今後は点火する時に煙が逆流しない様にする運用や、薪を満タン詰め込んでの燃焼時間を確認したいし燃焼具合で輻射熱が大きく変動するから、ドラム缶内部にレンガを積み上げて蓄熱式にコンバートしても面白いかも。
ヒミエルストーブの様に空気の流れを遅くして長時間燃焼させるのではなく、薪を端から燃やしてガス燃焼させるという燃焼アプローチが新鮮。
1つの物ばかり作っていると考え方が硬直化するし、何より僕は同じ事に安住するのではなく新しいものに挑戦しないと気が済まない性格なので丁度良い刺激です。
今はストーブに関する知見も溜まっているし、人的資源も分厚くなっているので隙間時間を見つけて新たな挑戦を深めて行きたいと思っています。
Comment
西岡さん!こんにちは! ブバフォニアの試作品拝見いたしました。3月号についても拝見いたしました。
試作品製作とその試験結果の発表頂き大変感激しております。有難うございます。
貴アーカイブスは2022年1月号まではその当月までは拝見いたしておりましたが、田舎へ行ったり、雑用に追われて見過ごしておりました。西岡さんのロケットストーブのその後の技術改良について相変わらず興味を持って拝見しております。小職は技術的な知識も経験もありませんが、ストーブを楽しむことには喜びを感じています。貴台のロケットストーブ技術の対極にあるのが長時間燃焼のダウンドラフトだと思うのです。しかしながら、現時点でこの技術のロシアにおけるDIY試作品はダウンドラフトの原理を外れてしまっていると思っています。そのことは既に貴台もお分かりになっていると3月号で気づきました。