ヒミエルストーブ

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沢山の吸気経路が高性能を満たすと言う幻想への雑感

 
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薪ストーブを作り始めて10年が経過して自分なりの理論が整ってきました。

今となっては間違えているんじゃないのと思うような事も、人の意見を検証もなく信じ込んで思っていたことと真逆の結果になったのも良い思い出です。

そんなトピックは1つではなくて色々なテーマに分かれて僕の頭の中へ保管されているんだけど、まず最初に今日は吸気について自分なりの最適を述べたい。

たくさんの吸気が効率が良いなんて良くできた幻想

まだ初心者だったころ3次燃焼や4次燃焼の動画をみて「これが効率が良いという事なのか!」と感動した事を今でもよく覚えていますが今では真逆の考えです。

別に僕の意見が答えではなくて、動画でみた構造が成立する装置であればどうどご勝手にというだけで、話の前提条件としてヒミエルストーブが作る薪ストーブに関しては全くもって良いと思いません。

自分なりに検証してみた感想は、たくさんの空気を吸気する目的は未燃焼ガスが煙として排出されることを削減するために空気を煙と混合するのだが、その様なアプローチを取らずにそもそ焚き付け直後煙が出ない構造を採用すれば複雑な吸気経路が不要になるじゃないの?

排煙を削減するための構造が必要であれば、そもそも排煙自体をなくしてしまえばシンプルに課題を解決できるんじゃ無いかというのが僕の思考回路なんです。

では、なんでそんな風に考えるかと言えば「シンプル is ストロング」なんです

もう世の中に絶対という言葉は少ないけど、製品プロダクトのデザインにおいて上記の言葉は真理を内包していると思っているし、自分自身かなり重視してるパートなのは間違いない。

海外の煉瓦を積んだマスヒーターもヒートライザー入り口へPチャンネルという鉄製の吸気パイプを設けて2次空気を供給している物が多いんだけど数年で壊れるので交換が必要になります。 もう構造が複雑になればそれだけ消耗したり壊れる確率が増えるのでなるべくシンプルな方が絶対に良いです。

そして僕が考える決定的な弱点は、燃焼のピークが過ぎて炎の勢いが弱まると空気が燃焼温度を下げてしまう役割を果たしてしまうのです。その頃は薪から発生する木質ガス成分がほとんどなくなり熾火に近い状態なので目視するだけでは認知することは難しいけど、いくら余熱した空気といえども燃焼温度に比べれば低温な訳で果たしてそれが燃焼効率に寄与するかと言えばそうではありません。

なので結論として吸気口を1か所に設定して、しっかりと2次燃焼を行い、シンプルに吸気を行うだけで煙が消えて綺麗な燃焼を連続して生み出すことの出来る形を探し続けて今の形状に落ち着きました。

世の中には私が知らないもっと素晴らしいシステムがあると思うけど、次に出荷するSD01は過去一番の燃焼性能を狙ってチューニングをしてます。

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