ヒミエルストーブ

 メルマガ登録はこちら

新作のサウナストーブ

 
この記事を書いている人 - WRITER -

今年も五月連休目前となり、2023年の薪ストーブのシーズンもあっという間に終了です。

これからは次のシーズンに向けて納品の準備をしたり、工場の整理を行ったりしていると私が車の整備をお世話になっている自動車屋さんの社長から薪ストーブに関するご相談を頂いたのです。

内容は岡山県でオリジナルサウナ施設を製造されている会社が自社開発のサウナに似合う薪ストーブを一から作ってくれる事業者を探されているとの事。

カマドの様に最大火力で一気に燃焼させる方式だと悩む事柄が少ないのだけど、経験のない方式で高効率薪ストーブを開発するって言うのは、困難が伴う作業だし遠い昔に痛い思いをした記憶が鮮明に残っているので簡単にOKとは言い出せませんでした。

施主様のご要望を聞いてみると、現在使用しているだるまストーブに近い出力で、本体の周囲に石を並べて蓄熱させる。

そして設置場所の制約に応じた仕上がり寸法で設計する。

上記2点をご希望されたので、結果がどうなるのかちょっと怖いけど仕事をお受けする事にしました。

自分が好きに作るのではなく、いろいろな制約の中で最善の組み合わせを考えるって本当に難解なパズルを解いているみたい。

全くの新作と言うのはテストモデルを作るのと同義で、出来上がった製品から得られたデータを次のものつくりにフィードバックする事が定石なので、どのように出来上がるのか全く未知数。

今回は部品をくみ上げた完成図と内部図面を先に仕上げて打ち合わせを行い、承認をもらった後にすべての部品図面を書いて商社へ見積もりを取りました。

文章にすれば僅か数行だけど、慣れ親しんだ自分のイントネーションを使用せず全く異なる方式を考えるというのは本当に時間を費やします。

特に、すべての部品が問題なく組み上げることが出来るよう、組み付け順序を考慮しながら完璧な部品図面を作るのは決して楽しい作業ではありません。

すべてが仕上がって商社へデータを送信した時の解放感は他に比べるものが無いくらい軽やか。

こういった仕事は図面を実装する技術力よりも、無から有を生み出す設計力が必要な要素であり効率の良い燃焼構造を内包しつつクライアントの要望も叶えてコスト管理も同時進行で行うので実行できる業者は本当に少ないと思います。

五月連休明けに今後の詳細が決まるので、可能な限り良い製品に仕上げたい。

この記事を書いている人 - WRITER -

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Copyright© himiel stove , 2024 All Rights Reserved.