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得意な事

 
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機械の修理は誰かが作った装置の不調を現状に回復、もしくは故障の原因を突き止めアップグレードして耐久性を高める改善を行うことが求められます。

最初はピカピカの新車だった装置が時を経ることでガタついて来た部分をリフレッシュするのに、特段アイデアを求められる事は無く、現象が発生する原因究明が仕事の過半数を占めています。

とは言え、各々装置の設計思想や制御の特徴などがあるので、一言に原因究明と言えども正確に早く確実に実行するには、それなりの経験と感性が必要になります。

原因究明を終え、部品交換を行う場合も、経年劣化によりすんなりといかない場合の方が多いのでその場の感性で処理して行きます。  如何に経験が必要で、感性を要しても機械修理は、それまで順調に稼働していた状態に復元するのが主たる業務なので、どちらかと言えば仕事では無く、作業の一環として取り組んでいます。

得意な事

機械装置間の部品搬送を滑り台の要領でつなぐ事が得意です。

滑り台の様にまっすぐ、搬送する部品の姿勢も問わないのなら、流しそうめんの竹見たいに誰でも作る事は簡単なのですが、搬送が必要な部品の形状や重さ、レイアウトによって独自のポイントがあるので一見すると簡単そうに見えるのですが、実は結構難しいと思っています。

Photo credit: shckor via Visualhunt.com / CC BY-NC

滑り台で部品を搬送する以外のポピュラーな方法と言えばコンベアを使い直線的に搬送したり、専用装置を作って部品を1個送りで方向転換していましたが、搬送個数が膨大になってくると金属摩耗の進行が激しく故障が頻発し、製造ラインのボトルネックになる事が多々有りました。

ですのでアイキャッチ写真にある様な滑り台をステンレスで作って行くのです。

ポイントは

  1. 滑る部分は部品が止まらない様に勢いよく、末端で勢いを殺す。 
  2. 部品を滑り台に衝突させると、どんなに板厚を上げても疲労破損するのでぶつけない。
  3. 衝撃の入力値によって板厚を変化させる
  4. 既存のレイアウトは変更しない

機械装置に頼らず、重力を利用して搬送し、製造に関する費用を激減させる手法なのです

機械装置に比べ値段が安く、長持ちして、電気もエアーも不要なので一度効果を知ると止める選択は無いと思います。

大体10年以上使いっぱなしても全く問題無いので1度作るとリピートは無く、ユーザー側から見ると良いことばかりですが、設計から導入まで経験できる回数がとっても少ない事が難点です。

私の場合、設計→製作→導入→効果の確認→メンテナンスと一人で全て完結するので今まで蓄積した経験を次の製品に活かせる事が武器でしょうか。

そして仕事を請け負うと失敗は許されないので、構想段階から何度も頭の中でシュミレーションをします。

若い頃は出来ませんでしたが、今は頭の中で3DCGの様に視点を切り替えながら、イメージの中で作ったデバイスの中を部品が流れる様子を再現出来る様になりました。 頭の中で、自分が欲する部品の流速やレイアウト、全体の形状を詰めて行きます。

 

この業務は、誰かが作った物を復元するのでは無く、自分のアイデアを武器に結果がダイレクトに分かるので得意分野です。

 

 

 

 

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