SD01完成に向けての追い込み
もう早くも5月がおわっちゃうのね。
昨日は東京へ行っていたけど決して遊んでいる訳では無く、お仕事も真剣に頑張っております。
今月に仕上げようと思っていた三重県に納品するSD01がやっと仕上がりに近づきました。
思いのほか手間が掛る
ぱっと外見だけ見るとシンプルなデザインなのでどこに手間が掛ってんねん?と思うのは仕方ありません。
しかし、通常のクリーンバーンストーブの2倍材料を使って緻密に内部を組み上げています。簡素な構造で狙った長時間燃焼と低燃費を達成できるのであればこんな手間の掛かる構造なんて作らないのですが、今の所これ以上に合理的な方法を見つける事が出来ないので採用してます。
今は僕が自分で設計から納品まで全て賄っているので今の価格で提供できますが、外注に作って貰うとすればとても今の価格で提供するなんて無理なので何に価値を置くかにより判断基準は変わって来るけど今注文している顧客には値段以上の価値をお届け出来ればと心掛けています。
本体が丸いので溶接距離が少なくて良いやん!と思いがちなんだけど実際は真逆で、レーザーカットで正確に寸法が出せる本体とロールベンターで巻いて微妙に真円が出ていない外殻をぴったりと合わせるのは時間が掛かります。
何度やっても慣れない緻密な作業なのでなるべくさっさと終了したいのだけど、焦って失敗したら取り返しがつかないので慎重に作業を実施します。
仮止めが終われば本溶接を掛けて気密を保ち、最後にサンダーで表面の溶接痕が消えるまで削り込みます。 たった数行の作業だけど粉塵が沢山舞いあがるし、手も振動でしびれるので決して楽では有りません。
本体が出来上がれば上下のドアを取り付けます。
軽くドアが脱着できる様ピンの通りをしっかり出す事が肝心な工程です。
後は寸法を書いた定規の上に本体を乗せて脚を溶接し、煙突取り出し口を固定すれば作業も佳境に突入です。
煙突取り出しパイプも2本の差し金を利用して倒れが無いように確実に位置を出してから固定してます。
そして最後の難関、バイパス設置を今日行いました。
前回から煙突の垂直保持の為にT管の蓋を改造したベースを作って煙突の荷重を床面から保持する構造に改善したので作業性が物凄く良くなりました。
写真では分かりませんが、本体の脚にジャッキボルトを入れて水平を出し、煙突も下げふりとレーザー墨出しを使って垂直を出してます。
今は製作の知見が蓄積されたので正確な寸法を出しながらの組み付けを確立していますが、初期の頃はフリーハンドで作っていたので1個作るのに1日以上時間を費やしていました。
作業に違和感を感じる度に工程改善を積み重ねた結果、今では随分楽に作業できるまで進化したのが嬉しいです。
まとめ
後は部品を付けて全体の組み付け確認を行い、本体の凹凸研磨をした後最後の仕上げ、塗装に入ります。
梅雨に入ってしまうと湿気が多いので、梅雨前線が北上する前に急いで塗ってしまいたいと思っています。
作業工程は多いですが、燃焼テストで性能を見る度に頑張って作って良かったと思えるから止められないのだな~