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SD01の新しいヒートライザーをテスト

 
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KD01で抜群の性能を発揮した新方式のヒートライザーをSD01にも設置しました。

テストを行う段階から新規に部品を購入するとテストに使用するストーブばかりが工場にあふれかえる事になるので、一番最初に作ったSD01を分解してヒートライザーだけを入れ替える工事を試して見ました。

 

作業に着手する前は実際に実現可能なのか全く想像出来なかったけど、本体側面をプラズマカッターで大きく開口して内部の切断に着手すると思った以上に改造手順を見切ることが出来たので約7日費やし再塗装まで完了する事に成功。

燃焼試験

SD01は吸気回路がシンプルなので立ち上がりが素早く、煙の発生もすくないのが特徴でしたがヒートライザーを改善した効果に期待が高まります。

 

焚き付けをセットして火を付けると、力強いドラフトが発生し強力な吸引力で炎が吸い込まれて行きます。以前よりも焚き付け時の温度低下が少ないのが原因なのかコールドスタート時でも強いドラフトを生み出す事が可能になりました。

 

 

点火した直後は煙が発生しますが5分も経過しない間に煙は消え去り、勢いよく焚き付けが燃えて行くのでスタートが非常にらくです。

色々なアプローチが有りますが、ある一定の上昇気流圧力の発生が薪ストーブ運用の要であると考えているので過去に作り出す事が出来なかった状態に満足です。

 

 

 

一旦温度が上がると高温環境と燃焼空気の滞留で驚くほどクリーンな燃焼を継続できます。炉内温度を維持していれば薪を追加したタイミングでもほとんど煙が発生する事無く無煙運転を維持出来ます。

私は可燃性ガスの燃焼業態を確認するために耐熱ガラスをヒートライザー上に置いて燃焼状態を観察するのですが、輻射熱が強力過ぎて1分以上顔を近づける事が出来ないから溶接面に透明ガラスのみ取り付け簡易遮熱面として利用しています。

 

 

ヒートライザー内部でしっかりと木質ガスが燃焼するので、点検口に乗せたガラス板にススが付着する事が有りません。点検口から明かりを照らし内部を観察すると、本体内部がクリアーに観察出来たのですがそれは煙が燃え尽きた証拠に他なりません。

 

点検口を空けて観察する事は余りないのですが、実際に目視すると燃焼によって発生した熱気が本体の表面で放熱されることが直感的に理解できます。

これってクリーンバーンでは実現不可能な熱交換であり、発生した熱を沢山お部屋へ放出できる大きな特色であると改めて感じました。

 

まとめ

以前と比べて何が変わったかと言えば、より一層木質ガスの燃焼能力が向上したと断言できます。

能力向上のポイントは2つ有って

(1)燃焼室の蓄熱性向上

燃焼室の底面へ1丁の耐火レンガを敷いているので熾火になった時の再点火が非常に楽になりました。

(2)ヒートライザーの性能向上

スチール系とは異なり、材質自体に蓄熱するので一旦暖まると強力に木質ガスの燃焼をサポートしてくれます。以前も工場内部へ煙突を開放して運用しており煙の発生量が少ないと思っていたけど、点火の時や熾火が小さくなった時は煙が発生するので換気扇で排煙していたけど今は換気扇を使用しなくても運用できるようになりました。

 

ドラフトが強力になったので煙が強力に排煙されるようになり、窓ガラスがとてもクリアな状態を維持出来ます。

 

写真では分かりにくいかも知れませんが、炎が燃焼室手前から奥へ水平に吸い込まれて行きます。

炎を下向きに噴射する逆燃焼ストーブは燃焼効率が80%を超える性能が有ると言う情報を本を読んで知っていましたが、このストーブもしっかりと木質ガスを横向に燃焼するので高い燃焼効率を実現していると考えてます。

 

とにかく燃焼性能に関しては不満を感じる部分が一切なく、理想とする状態を維持できるのでとても満足してます。目視する限り、巡行運転に入ると薪を追加しても煙が一切発生しないので薪ストーブの排ガス検査をしてみると良い結果が得られると想像します。

 

そして燃焼性能に関して一定の性能を超えたと判断したから、今後は摩耗や熱のダメージを検証するフェーズに突入です。

その為に計測器を注文したので来週には追加試験を計画してます。

 

ヒートライザーの改善に着手してからわずか3週間で2機種の改修を終えて摩耗の検証に入る事が出来るなんて以前には無理だったスピード感です。 注文の切れ間で作業時間を確保できると言う事が一番大きな理由だけど、押さえるべきポイントを的確に見切る技量が向上した事も関係しているかな。

 

 

 

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